(公社)全国学校図書館協議会と、毎日新聞社は、全国の小中高等学校の児童生徒の読書状況について、毎年調査を行っている。第65回学校読書調査(2019年)の結果がまとまった。調査時期は2019年6月第1・2週、調査対象は全国の小学4~6年生、中学生・高校生の抽出調査で、小学生3461人、中学生2570人、高校生3479人が回答した。
2019年5月1か月間の平均読書冊数は、小学生11.3冊(昨年9.8冊)、中学生4.7冊(同4.3冊)、高校生は1.4冊(同1.3冊)。どの校種でもやや上昇している。同じく5月1か月間に読んだ本が0冊の不読者の割合は、小学生6.8%(昨年8.1%)、中学生12.5%(同15.3%)、高校生55.3%(同55.8%)となっており、いずれもわずかながら低下している。
調査項目は毎年定例のものに加え、年ごとに特設した項目もある。今回特設した項目の1つ「読書とのかかわり」では、どの校種の児童生徒も、小さい頃に本を読んでもらっていた割合はほとんど変わらない。男子の80%、女子の85%が、小さいころは「よく」または「ときどき」本を読んでもらっている。しかし「家の人と読んだ本の話をするか」という問いでは、「よく」「ときどき」を合わせても、小学生で5割、中学生で4割、高校生3割となる。また「スマートフォンやタブレットの使用」についても尋ねており、小学生の35.2%、中学生の70.0%、高校生の97.8%が自分のスマホやタブレットを使っていることがわかった。
特設項目はほかに「読書はどんなことに役だったのか」「学校がある日の時間の使い方」「これまでに読んだ本の中でいちばん好きな本」についても調査しており、調査の詳細と分析は全国SLAの機関誌『学校図書館』2019年11月号に掲載されているほか、来年4月に発行される『読書世論調査 2020年版』(毎日新聞社刊)に掲載予定。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2019年11月18日号掲載