回答者:福満芳枝(川越市立高階小学校教諭)
教育課程の展開に寄与する学校図書館として、図書以外の資料も積極的に収集、整理、保管していくことが必要です。これらの資料をまとめたものは「情報ファイル」と呼ばれています。
地域資料は、公共の施設や観光案内に問い合わせて、知りたい情報を得られるパンフレットやリーフレットなどを提供してもらいます。他地域の資料は、教職員や保護者に協力を呼びかけることにより、旅行先で手にした絵葉書や郷土品、地図など多様なものを集めることができます。また、新聞や広報などにも目を向け、幅広く情報を収集することも心がけていきましょう。
収集した資料は日本十進分類法に従って記号を付けて保管する方法もありますが、記号化せず、テーマ別にフォルダーやファイルキャビネットにラベルや目次を付けて収める方法もあります。資料は、市内・県内・海外などの地域別や、環境・福祉・国際理解・産業・政治などのテーマごとに分類、整理すると活用しやすくなります。資料の分類や整理は、長期休業中の職員作業や、学習ボランティアの協力を得て行うのも1つの方法ですが、ある程度の保管の形が出来上がれば、新しい資料の入れ替えだけですむようになります。
また、図書等媒体や具体物だけでなく、デジタル教材を活用して調べ学習を進めることもあります。官公庁や観光協会など公的機関のWebサイトのリストを作成して、信頼できるデータを活用できる指導をすることも大切です。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2019年3月18日号掲載