回答者:千葉尊子(横浜市立矢向小学校教諭)
児童と教職員のみんなに期待される学校図書館でありたい。教育課程に寄与し、読書活動を豊かに保障して、生活に活用できる学力と論理的な表現やコミュニケーション能力、豊かな心の育成の場となることを目指しています。
その中で図書委員会の活動は、児童の考えや発想を生かし、学校生活の充実と向上を目指して、自主的実践的に取り組んでいます。図書の貸出・返却の受付や、書架を整える、といった日常の活動だけでなく、担当教員の適切な指導助言のもと、児童生徒による活動計画を立て、めあてと相手意識をもって、思いや願いの実現を図っています。図書委員会の活動は、自己有用感や達成感をもつ絶好の機会となっています。他の委員会や学校行事、地域社会と連携することも大切です。
「今日は雨だね。キャラクターの似顔絵コンテストをやろう。」「カルタは1年生も一緒にできるね。」「2年生にスイミーの音読劇を図書館でやってもらおう。」「影絵のやり方を地域の人に教えてもらおう。」「老人施設や保育園でも影絵を上演したいね。」…全校集会といったイベント時に限らず、日常的に、全校児童に関わったり地域社会と関わったりすることは、児童の健全な成長のためにとても大切なことです。図書委員会活動もその1つであり、限られた時間の中でもアイデア次第で、みんなと繋がり、だれでも参加できるのです。「学校図書館はみんなの居場所」なのですから。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2018年6月18日号掲載