回答者:千葉尊子(横浜市立菅田小学校 司書教諭)
趣味に関することから専門的な知識や社会情勢まで、新聞の守備範囲は広いです。児童生徒向けの新聞と一般紙等の数種の新聞を用意できると、さらに活用方法は広がります。
新聞記事の中には、課題や課題解決のための情報があります。児童生徒は、課題や興味関心に沿って情報を取捨選択して課題を解決します。この過程において読解力や摘読の力、情報を整理し関連させる力が付くのだと思います。
同じ事象でも、新聞社によって記事の見出しも内容も違います。数社の記事を読み比べて、「記者の考え」について話し合わせたり、焦点の違いや効果的な表現方法について気付かせたりします。新聞の情報と本やインターネットの情報を併せて活用することで、学習内容はさらに充実してきます。
新聞を学習に活用するための保管法としては、A4版に縮小拡大してファイリングしておくと便利です。教科や分野別にして、見出しをつけておくと活用しやすいです。
新聞で学んだことは、学習のまとめを行うときにも生かされます。見出しを付けたり、リード文を書いたり、写真や表を活用したり割り付けを考えたりしながら、新聞やパンフレット形式にまとめます。日々のノート作りにも大いに役に立っているはずです。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2017年1月1日号掲載