回答者:大久保雅人(北海道学校図書館協会事務局次長)
学校図書館経営とは、「学校図書館の目的を実現するために、図書館運営の方針を立て、必要な組織をつくり、諸資源(人、メディア、施設・設備など)を効率的に編成しながら、学校図書館事業を継続的に実行する」ことです。この学校図書館経営を円滑に進めるために、その具体的方向を定めた「学校図書館経営計画」(以下「経営計画」)が必要であり、短期計画(1年)と中・長期計画(2、3年あるいは10年)があります。
経営計画を策定する際の留意点としては、(1)自館の現状を正確に分析・把握、評価する(2)目標を明確にする(3)具体的な計画(学校図書館の活動年間計画・学習指導のための年間計画)を立てる(4)計画の樹立は組織的に全校規模で行う(5)中・長期の計画を明らかにするなどがあげられます。
経営計画の策定の中心は司書教諭が担います。司書教諭は、学校図書館、自校の学習や子供の状況、教職員のニーズなどを把握しながら、校務分掌組織で経営計画を検討し策定することが大切です。
経営計画は、学校教育目標の具現化の一環として位置付くものであり、年度当初に立案し、職員会議で全職員の共通理解を図り、学校の教育活動として具現化されるようにしていくことが大切です。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2016年1月1日号掲載