回答者:石橋幸子(小平市立小平第一小学校・司書教諭)
司書教諭としてまず進めたいのは、学校長の経営方針に学校での計画的な読書と家庭での日常的な読書を入れて頂くことです。また、学校図書館活用の年間計画に家庭での読書と親子読書を位置付けるのも欠かせません。このことで、全学級での具体的な取り組みが推進しやすくなります。親子読書は子ども読書の日や学校の読書週(旬)間等と関連付けると実行しやすいです。学校長からのお知らせの配布で学校全体の取り組みとなります。
また、図書館だよりで家庭での読書の意義や新刊情報・テーマ別の本の紹介を載せ、情報提供する事も重要です。
地域の公共図書館との連携を密にして、学校独自のおすすめ本や課題の本のリストを届け、別置してもらいます。それを家庭にも伝え、家族で図書館活用の機会を作るのも司書教諭ができることです。
担任としては、読書を家庭学習の課題にします。ブックトークで紹介した本や味見読書(指導者が選んだ本を1人1冊、10分程度読んで順番に回す。その本の良さに触れ、読書のきっかけを作る)で選んだ本、友達や先生方のおすすめ本を読もう、30分以上読もう、という宿題です。読んだ本を記録したり、これから読みたい本をメモさせたりして、家庭で話題にしてもらうことも意欲を喚起します。
保護者会で読書と学力の関連について話をする、学級通信に親子読書の感想を載せて、各家庭での取り組み方や保護者の考え方を知らせるのも担任ならではの方策といえます。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2014年10月20日号掲載