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図書館

【学校図書館Q&A(20)】「リテラチャーサークル」という言葉を最近よく耳にするのですが、どのようなものでしょうか。

2013年11月18日
連載:みんなで使う学びの場“学校図書館”なるほど!Q&A

Q.「リテラチャーサークル」という言葉を最近よく耳にするのですが、どのようなものでしょうか。

回答者:竹村和子(全国学校図書館協議会研究調査部長)

A.「読み」他人に伝え共有する

リテラチャーサークル(Literaturecircles、以下LC)は、1990年代から2000年代にアメリカで盛んになった読書指導法です。同じ本を選んだ3~5人のグループで、読んで・書いて・話し合う活動です。アメリカでも複数の提唱者がおり、日本では新潟大学教授足立幸子氏がハーベイ・ダニエルズのLCを、広島大学大学院教授山元隆春氏は、ジェニ・P・ディ等の実践をそれぞれ紹介しています。

ダニエルズのLCの特徴は、「優れた読者が行っているよい読書活動を自然に習得できるように、『役割』という形で整理し、子どもが行える活動として構造化している」(足立幸子氏『学校図書館』2009.8)ことです。

一方、ジェニ・P・ディのLCは、特に「役割」というものは設定せず、手引きを使って「話題」を一つ選び、それについてメモをし、メモをもとに話し合います。

どちらの方法も、いずれは「役割」や「話題」の手引きなどを使わなくても話し合えるようにしていきます。

日本で「読書」というと、一人で読む活動という色合いが濃くありました。その読みを他人に伝え、共有することで、自分一人では気がつかなかった見方や考え方に気づかされ、多角的な読みができるようになります。

このような多角的な読みの力は、PISA型読解力にも通じるもので、これから必要な力です。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2013年11月18日号掲載

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