回答者:徳田悦子(全国SLA学校図書館スーパーバイザー)
保護者や地域の方による学校図書館ボランティアの支援が広がっています。支援内容の一番にあげられるのは、朝の読書の時間等における読み聞かせやブックトーク、ストーリーテーリング等の「読書活動の支援」です。対象学年に合わせて選書を工夫し、練習を重ね、やりがいをもって取り組まれています。低学年だけでなく高学年・中学校にも広がり、保育園や幼稚園で読み聞かせ活動をする中学・高校の生徒に、その方法を伝える支援を行うところもあります。
次に、書架見出し、飾り付け、図書の修繕などの「環境整備の支援」があります。季節に応じた掲示物やポップの作成、館内の飾り付け、クッションやカーテンの製作など、多彩な力を発揮され、温もりのある使いやすい環境の整備をされています。3つ目に、配架や貸出・返却業務、受け入れ業務等、「図書館サービス」に係る支援もあります。最後に、少数ですが「学校図書館の地域開放の支援」もあります。
「学校における教育活動への協力」をお願いするものなので、司書教諭のリーダーシップのもと、ボランティアさんたちの気持ちを組み取りながら組織化し、共通理解を図って活動時間・場所を確保し、無理のない計画・実行を心がけましょう。グループ編成も効果的ですし、研修会や地域での交流会等を開催することも必要です。そして、守秘義務は事前にしっかり伝えておきましょう。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2013年3月18日号掲載