回答者:徳田悦子(全国SLA学校図書館スーパーバイザー)
学校図書館の図書がきれいに整頓されていると、児童生徒の学習や読書への意欲が高まります。まずは、次の点に注意し、配架を工夫しましょう。
(1)NDCに沿って正しい分類配架。(2)利用者がわかりやすいように分類表示や見出板、著者の頭文字の五十音表示等を細かく丁寧に表示。(3)書架にはぎっしり並べず、返しやすいように少し余裕をもって配架。(4)図書が倒れないようにブックエンドを活用。(5)書架に奥行がある場合は、牛乳パック等をきれいに包装して図書の後方に並べ、書架の前面が揃うように。
そして、児童生徒の情報活用能力を育成するため、学年に応じてNDCのしくみを理解させること、毎年のオリエンテーションで返却方法を確認すること、学習終了時には学級全員で書架から机・椅子の整頓まで確認しあう時間を定着させましょう。
また、返却方法はシンプルにし、低学年は返却ボックスを、高学年以上は自分で書架に返却するようにしましょう。授業で一斉に一時的に使用した場合は、番号の記載された差し込み式のカード(板)を使用することで、返却時の混乱を防げます。
最後に、司書教諭や学校司書は、毎夕書架を含め館内の整頓をしておくと、翌日の正しい利用を促します。正しい利用の仕方が館内の整頓を保ち、学校図書館の利用を増大させます。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2012年12月17日号掲載