回答者:福田孝子(埼玉県三郷市教育委員会読書活動支援員)
ブックトークとは、ある一つのテーマにそって何冊かの本を順序よく紹介することで、読書指導の一つの方法です。テーマは、季節や行事に合わせたもの、家族や友人関係に関するもの、「わらう」「へんしーん」など楽しそうなもの、不思議な世界に関するものなどいろいろです。本に興味を持たせ、子どもたちに「読んでみたい」いう意欲を起こさせることが目的です。
より広い本の世界に気づくことができるように、紹介する本は様々な分野の本・様々な編集形式のもの(物語、知識の本、絵本、写真集、画集、図鑑など)を取り混ぜ、5~7冊の本を紹介します。お話や読み聞かせは丸ごと作品を紹介しますが、ブックトークでは「あとでゆっくり自分で味わってね」と、本に軽重の変化をつけながら、その本の魅力を紹介していきます。本や読書一般に興味を持たせるだけでなく、テーマに基づいて紹介するので、系統的に読書をする楽しさや多面的に本を選ぶ力を身につけさせることもできます。
また、学習内容に関連した本を授業にあわせてブックトーク形式で紹介していくと学習への関心が広がったり学習内容も深くなったりしていきます。
ブックトークの機会が多いと子どもたちの本の世界は豊かになります。ぜひ、多くの機会が持てるようにしていきましょう。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2012年10月22日号掲載