回答者:徳田悦子(全国SLA学校図書館スーパーバイザー)
図書をはやく見つけやすくするために、図書の仲間分けをしたきまりが「日本十進分類法」(NDC)です。
NDCは、図書の内容によって、0類:総記、1類:哲学・宗教、2類:歴史・地理、3類:社会科学、4類:自然科学、5類:技術、6類:産業、7類:芸術、8類:言語、9類:文学と大きく10に分類します。百科事典や年鑑などのように、1類から9類のどこにも分類できないものが0類:総記です。さらに各類をそれぞれ10に分け100区分、さらに10に分け1000区分とし、10ずつ細かく分類しています。
多くの学校図書館では分類記号を3桁で表しています。例えば、昆虫は「486」とつけ、「よんはちろく」と読みます。4は自然科学、次の8は動物学、その次の6は昆虫ということを表しています。
図書の背表紙のラベルは、所在記号(請求記号)です。所在記号は、上段に分類記号、中段には図書記号、下段には巻冊記号が記入され、図書記号は著者の頭文字をカタカナで書きます。
図書館では、入口から入って左から右の時計まわりの方向に、NDCの0類から順に図書が並べられています。
NDCは本の住所のようなものです。NDCのしくみを知っていると、どこの図書館でも誰でも容易に図書をさがすことができます。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2012年8月20日号掲載