「第23回東京国際ブックフェア」が9月23日から25日まで、東京・有明の東京ビッグサイトで開催された。今年はより読者を意識した内容を目指し、昨年までの7月開催を秋の連休期間に変更。世界20か国から470社が出展し、3日間で4万人余が訪れた。主催は東京国際ブックフェア実行委員会。
ツアー冒頭でブックフェアの説明を聞く |
本の著者(右から二人目)にも会えた |
期間中「学校見学ツアー」が実施され、小学校1校、中学校5校、高校21校、中高一貫校8校の合計35校が参加。児童生徒を学校単位で受け入れるもので、今年で4回目。例年参加している学校もある。
東京都立府中東高校も定期試験の日程と重なった昨年を除き、今年で3回目の参加となった。津野義博司書教諭ら教員2人と米澤久美子司書が引率し、1年生2人、2年生と3年生各1人の計4人が来場した。
「海外ブースが見たい」(3年・男子)、「生物が好きなので、関連した本が見たい」(1年・男子)、「森絵都さんの本などが好き」(2年・女子)など、それぞれ興味のある分野があるようだ。学校見学ツアー用に作成された解説付きの会場マップを手に見学。今年新しく設置された「フィンランドセンター」のほか、KADOKAWAや河出書房新社など各出版社のブースを訪問した。電子書籍やブックカバーなど本に関するアイテムを展示したブースにも関心を寄せていた。
「毎回、見学ツアー後に参加した生徒から『楽しかった』との声が聞かれるので良い経験になると思い、例年参加している」という米澤司書。今回も参加した生徒4人とも来年もブックフェアに行きたいと話しているという。
米澤司書は「本の好きな生徒が参加しているが、より広い視野を得たり、自分の将来に向けて何らかの参考になれば」と話す。同校は学校見学ツアー開始当初から参加しており、「以前と比べて出展社が高校生や中学生を意識するようになった」と感じているという。
ブックフェア実行委員会では今回初めて、学校見学ツアー用にクーポンチラシを作成した。「児童書共同ブース」では、しおり、ポストカードなどを用意したほか、13のブースで特製マグネットや書籍購入の割引券、クリアファイル、オリジナル文具セットなどを用意。ブースを訪れた児童生徒がチラシを見せるとプレゼントされる。ブースを訪れるきっかけになり、同校でも「生徒だけでなく同行した教員にも好評だった」という。