大城智紀主任指導主事・沖縄県教育庁県立学校教育課教育DX推進室
小・中学校を中心に、校務DXや1人1台端末の利活用支援などを行っています。「1人の100歩より、100人の1歩」をモットーに、学校や教育委員会の先生方と丁寧に対話しながら、それぞれの状況に合わせた伴走支援を心がけています。
沖縄県内では沖縄市教育委員会、嘉手納町教育委員会、石垣市教育委員会、県外では兵庫県西脇市教育委員会などを継続的に支援しています。また、県内外、多数の教育委員会や学校の研修の実績もあります。
研修では、「校務∽授業∽研修」と題し、校務、授業、研修はそれぞれ独立したものではなく、互いに深く関連し合い、相似形であり、また、学びを促進するものであることをお伝えしています。
具体的には、標準仕様の汎用クラウドツールを校務や研修で活用することの重要性や、クラウドを使いこなす感覚を身につけることで、授業にも新たな発想が生まれることなどを、実際の事例や体験を通して、理解して頂いています。
例えば、クラウドに慣れる第一歩に校務でのChat利用があります。Chatでの情報共有は、多忙な業務の中でのスムーズなコミュニケーションを促進します。資料のURL共有や共同編集など、多くの学校でChatの利便性が実感されています。支援をしている学校とはChatを通じて情報共有し、活動を円滑に進めています。
特に効果的だったのは、ICT活用が進んでいる学校の公開授業を視察し、個別最適な学びや協働的な学びの様子を見て頂くことです。視察前には文部科学省の施策やGIGAスクール構想、リーディングDXスクール事業等の趣旨を理解するための研修を複数回実施します。授業づくりのアドバイスを行い、実践を重ねた上で先進校を訪問することで、先生方の意識が大きく変わり、ICT活用の輪が広がります。
私自身、教諭、管理職として全校体制でのICT活用や1人1台端末の実践経験があり、また、市教委、県教委、文部科学省GIGA StuDX推進チームでも研修等に多数携わってきました。これらの経験や知見を活かした支援の充実に努めたいと思います。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2024年12月2日号掲載
