水谷年孝教育DX推進専門官・春日井市教育委員会教育研究所
1人1台端末とクラウドを活用した主体的な学びをどのように実現するのか、また、校務DXや研修DXをどのように進めるといいのかについて、春日井市でのこれまでの実践事例を解説しながら、主に小・中学校を対象に支援を行ってきました。
この2年間で全国の多くの自治体に関わってきました。自治体からの直接の依頼もありますが、これらを含め、関わってきた自治体数は約80です。もちろん、多くがリーディングDXスクール指定箇所です。
なお、これらの支援は、ほとんどが単発の研修会や校内授業研究会ですが、支援をきっかけに本市の授業を見に来て頂くことになり、子供たちの学びの姿を見たり、授業者との交流をしたりすることで、それぞれの地域での活用が進んでいます。
もちろん、複数回訪問をして継続的な支援をしてきた自治体もいくつかあります。今年度は、西脇市・沖縄市・石垣市・嘉手納町の教育委員会など8つのリーディングDXスクール指定箇所の支援を継続的に行ってきました。このような自治体では、継続的な支援により、実際に何度も授業を見せて頂くだけでなく、模擬授業的なワークを体験して頂いたり、本市の授業を見学して頂いたりすることで、確実に児童生徒主体の学びが進み始めています。
さらに、校務での活用や研修の持ち方も継続的に相談を受けてきましたので、研修DX・校務DXも確実に進み始めています。このような進展状況から、Chatを活用した常時情報交換や実践共有により、いつでも支援ができる体制ができてきました。GIGA第2期に向けて、ICT環境整備をどのように進めるといいのか、策定・公表をする4つの計画（端末整備、ネットワーク整備、校務DX、端末活用）についてもよく相談を受けます。
この他にも、校長経験者として管理職向けの研修を担当することも多くあります。校内体制をどのように作っていくのか、どのように研修を進めるのかなど、マネジメントのポイントをこれまでの経験から説明してきました。積極的にこの制度を活用して頂き、子供たちの学びをさらに推進して頂ければと思います。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2024年12月2日号掲載
