福岡県の苅田町教育委員会(井上三津子教育長)では、福岡県教育委員会の研究指定を受けて、情報活用能力の育成について3年間研究を進めてきた。
また、文部科学省のリーディングDXスクール事業にも参加しており、生成AI等の活用に関する研究にも取り組んでいる。
情報端末の活用だけでなく、児童生徒の情報活用能力の育成を中心にして、実践研究を推進している。
注目すべき点は、中学校区単位で情報を共有しながら、地域全体で、新たな学びの姿を実践している点だ。
中学校区の学校間でクラウドを活用しながら、教員間の情報共有を進めている。特に、これまでの学習スタイルを見直して、児童生徒のICTスキルを発揮させながら創造的な学習に発展できるようにしている。
例えば新津中学校では、風力発電コンテストを開催して、どのような形状であれば、プロペラが効率よく回転するかを考える活動に取り組んでいる。
考えたプロペラやその計測結果はクラウド上で共有されて、学級内で深めており、創造的な学習につながっている。
また、与原小学校や白川小学校では、クラウド上で共同編集しながら、グループの調査結果や考察を皆でまとめていく活動が日常的に展開されている。
これらの取組は、クラウド上で学校間の情報を共有できるようにしており、子供たちがクラウド活用を進めるだけでなく、中学校区の教員間でも情報共有が進んでいる。
教育家庭新聞 夏休み特別号 2024年8月12日号掲載