業務改善に向けたクラウド活用が進むなか、業務においてもChromebook利用を検討する自治体が出始めている。Chromeブラウザ環境下での起動や動作の速さ、内部データの暗号化や紛失時にも管理コンソールで制御でき、データのダウンロードも制限・管理が可能な点が評価されているようだ。
ソリトンシステムズは、クラウドでもオンプレミスでも利用できる高セキュリティの仮想ブラウザ「Soliton SecureBrowser」をChromeOSでも利用できるようにした。これにより本製品はいずれのOSでも利用が可能になった。
「Soliton SecureBrowser」は利用者や端末の識別にデジタル証明書を用いた強固な認証を行う点が特長。Webサービスへのアクセス経路の制御やリモートアクセスの際の悪意ある第三者による不正アクセスを防止し、機密情報を保護する。
ゼロトラスト環境の実現において、初めのステップとして、複数の認証を組み合わせてユーザーやデバイスを検証するものが多要素認証(MFA)だ。これを実装できる同社の「Soliton OneGate(ソリトンワンゲート)」は、Chromebookの端末ログイン時の多要素認証として顔認証を選択できるようになる。
EDIX東京内ソリトンシステムズの展示ブースでは同社が実現するChromebookのセキュリティソリューションの1つとして先行展示し、好評を得た。
「Soliton OneGate」はデバイスの特定が可能な「デジタル証明書認証」をベースにしており、SMSやスマートフォンのアプリ認証など一部の多要素認証を突破するフィッシング攻撃などへの耐性が高い。顔認証技術を併せることで、より安全かつ適切に、クラウドやオンプレミスにあるデータへのアクセス制御を行うことができる。
「Soliton OneGateが「ISMAP(イスマップ)(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)」に認定・登録された。ISMAPクラウドサービスにおいて初めて登録された国産IDaaS(アイダース)(異なるシステムの認証・認可を一元管理するサービス)となった。
現在、政府機関(中央省庁、独立行政法人、指定法人)がクラウドサービスを導入する際はISMAPに登録されたサービスを調達することが原則。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2024年6月3日号掲載