中央教育審議会は8月27日、「『令和の日本型学校教育』を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について」の答申を取りまとめ、荒瀬会長が盛山文部科学大臣に手交した。
本答申は、中教審の特別部会で取りまとめられた「審議のまとめ」に対して届いたパブリックコメント約1万8354件も踏まえてまとめたもの。
具現化のための工程表も示した。
今後は、国・自治体ともに教職員の心身の健康を守り教職員不足を解決する働き方改革や運営体制の整備と予算確保が求められる。
大臣は「答申で示された提案の実現のため予算要求と法改正なども含めて最大限に取り組む」と応えた。
答申では
を一体的・総合的に進める具体的な施策を提示。
教職調整額の引き上げ(4%から10%)や専科指導教員、生徒指導担当教員、副校長・教頭マネジメント支援員、教員業務支援員などの増加を提言している。
パブリックコメント後の変更として、大目標を表紙のサブタイトル「全ての子供たちへのよりよい教育の実現を目指した、学びの専門職としての『働きやすさ』と『働きがい』の両立に向けて」と示し、教職員のメンタルヘルスも目標として追記。
勤務時間管理は法制上、服務監督教育委員会及び校長等に求められる責務であること、副校長・教頭や主幹教諭、事務長等が校長を補佐すること等の記述も追記した。
給特法(勤務時間に応じた残業代が支払われない)の見直しに対する意見については、「教育専門職としての自律性を尊重する仕組みであり原則時間外勤務を命じていない」としている。
「令和の日本型学校教育」を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について(答申)
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2024年9月9日号掲載