子供たちが自律的に学習できる環境は、学校だけでなく、家庭でも充実させていくことが求められている。
松浦市立鷹島小学校では、これまでの家庭学習の在り方を見直し、「やらされる家庭学習」ではなく、「子供自らが取り組む家庭学習」への転換を図っているところだ。
現在は算数を中心として、家庭での予習を位置付けた学習過程において、情報端末の有効活用を進めている。
子供たちは情報端末を家庭に持ち帰り、情報端末を用いた家庭での予習を行う。それを基に授業の中では互いの考えを深め合う。授業の終わりには次時の課題を把握することとしており、家庭で情報端末を効果的に活用しながら、習得した概念を活用して課題を解決する学習の充実を目指している。
さらに、教員や保護者が子供の自己調整を支援するために、クラウドを活用し子供の学習状況や学習意欲等を把握するアンケートに継続して取り組んでいる。
確かな学力、自律、メタ認知・レジリエンスの視点から、年3回(5月、7月、10月)実施し、その結果を教員や保護者に共有して、家庭学習や授業の改善を図るようにした。さらに、子供と同様のアンケートを保護者にも依頼。意識づけを図った。
昨年度は、小中学校の子供たち、保護者、地域住民の方々で「なぜ 勉強は必要なのか」をテーマに「みらい会議」を開催した。今後、学校だけが学びの環境を提供するのではなく、家庭や地域が一体となった学習環境の充実が期待されている。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2024年5月6日号掲載