東京都大田区教育委員会は壁面3面に映像を立体的に投影できるおおたグローバルコミュニケーション(OGC)ルームを大田区立大森東小学校に開設した。本ルームの構築は同区のICT環境を整備しているNTTコミュニケーションズが担当。360度画像を投影できる外国語学習コンテンツ「360Media」はNTT QONOQが開発。大田区内の施設や仮想の海外都市を舞台にしたオリジナルコンテンツで外国語学習ができる。OGCルームは既存のPC教室をリニューアルし大型プロジェクター4台とスピーカー2台を設置している。
鈴木晶雅区長は「国際教育を推進している一環でOGCルームを開設した。本区では英語専科教員としてOGCティーチャーとALTを配備している。2025年度からはSTEAM教育を推進する『おおたの未来づくり』科をスタートする予定で準備を進めている」と話した。
授業では、大田区内にある池上本門寺の3D映像からスタート。実物大の迫力ある映像に児童は「お参りしたい」とつぶやいた。海外仮想都市の街角では「どこに行きたい?」と地図を投影。旅行会社、マーケット、カフェ、病院、空港、動物園など様々な建物から、どこに行きたいかを英語でやりとり。マーケットのフルーツコーナーで何を買いたいかをALTと会話した。
同校の伊東瑞穂校長は「OGC指定校として1年生から外国語活動に取り組んでおり中学年からは年70時間確保している。海外を疑似体験できる没入感のある学習空間に子供たちはワクワクしている。OGCルームは外国語学習のほかにも活用しており、子供がダンスの練習をしたときは等身大で映るので臨場感が高まった。OGCルームでの海外とのオンライン交流も楽しみ」と話した。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2023年12月4日号掲載