福岡県芦屋町教育委員会(三桝賢二教育長)では、個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実させるためのICT教育の推進に取り組んでいる。その中で、各教科等の授業で1人1台端末を活用するだけでなく、特別活動等の自治的・自発的活動の中で積極的に活用する取組を展開している。
芦屋東小学校(石橋勝志校長)は、日常的なICT活用と併せて、委員会活動や児童会活動で情報端末を進んで活用している。保健委員会では、感染症予防のための啓発動画を制作して公開した。図書委員会では、図書室の使い方を啓発する動画を公開した。児童会活動では、児童会の活動への評価について、MicrosoftFormsを用いて中学年以上の子供全員にアンケート調査を実施。その結果や今後の改善点を体育館でプレゼンテーションした。また、芦屋中学校と合同で開催している挨拶運動について、Web会議で小中学校をつなぎ、意見交換を行った。
学習の基盤となる情報活用能力を高めていくには、教科等の授業以外の場面で子供たちが主体的に活用することが求められる。委員会活動や児童会活動は、子供たちが自治的かつ主体的に取り組む活動といえる。子供たちが普段の授業で情報端末を日常的に活用して、自分のツールとして手になじんでいるから、自治的な活動でも主体的に活用するのである。ICTを主体的に活用して、学びを深めるには、子供たちに選択や決定を委ねる場をどのように設定するかが重要である。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2023年10月2日号掲載