学校の採点業務効率化で導入が広がっている「デジらく採点2」(スキャネット)が10月3日より「デジらく採点2 クラウド」β版の提供を開始。現在実証校を募集中だ。スキャネット(株)の小池隆善代表取締役に、クラウド版開発の経緯と特徴を聞いた。
「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン改訂版(2021年5月版」に今後目指すべきネットワーク構成としてクラウドが推奨されていたこと、弊社はGoogleのパートナーでもあることから、クラウド版の開発を決めました。開発には1年余りかかりましたが、その間、「デジらく採点2」のユーザからクラウド版ニーズが徐々に届くようになり、開発着手の判断は良かったと感じています。
「デジらく採点2 クラウド」はインストール不要で、校内外を問わずいつでも採点業務ができます。学校の利用環境により「当初はインストール版を使用。その後準備が整った段階でクラウド版に移行」することも可能です。
採点結果はクラウド上で保存・管理でき、全体の得点度数や分野別・観点別の採点結果など現状15種類の分析データも出力できますので、試験後のフィードバックを教員や管理職で共有することが可能です。クラウド版のため、自宅と学校で分担して採点することができます。万が一採点者の交代が必要になった場合も「科目管理者切替」機能で対応できます。
解答用紙のレイアウトを自由に作成しPCを使って採点できる。作成した解答用紙を読み取るための専用機は不要。学校の複合機や小型スキャナで生徒の解答用紙を読み込み、串刺し採点ができる。
選択問題は自動採点が可能。採点終了と共に自動で得点集計でき、観点別に分析できる。
インストール版はGoogleClassroomと連携しペーパーレスでテストを実施したり、PDF化した解答用紙を生徒に返却できる。クラウド版の本機能は年度内に搭載予定。
スキャネットでは「デジらく採点2 クラウド」β版を活用する教員(中学校・高等学校・中等教育学校)を募集する。β版ではキーボードによる入力のほか、タッチパネル入力についても検証。本実証による検証後、製品版の提供を予定。なお検証中の使用料は無料。
【対象】クラウド活用が可能な国公私立中学校・高等学校・中等教育学校に勤務および属する教職員【検証期間】2023年3月末まで【申込先】info@scanet.jp【詳細】https://www.scanet.jp/
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2022年11月7日号掲載