沖縄県竹富町は、雄大な自然環境に恵まれた最南端の町であり、竹富町教育委員会(佐事安弘教育長)は、大自然の中でICT活用と海洋教育を推進している。特に、GIGAスクール構想で導入した1人1台の情報端末を海洋教育での有効活用を試みている。
竹富町立船浮小中学校(中山盛延校長)では、小中合同での総合的な学習の時間で2つの海の学習「自然編:サンゴの産卵を観察しよう」、「ともに生きる編:海の再生可能エネルギーを学ぼう」を実践した。これらの海の学習から持続可能な開発目標SDGsの達成に向けて、情報端末を活用して、海と自分たちとのかかわり方について考えを深め、外部に発信した。
また、地域の方々を学校に招き、海の学習(星降る島編)で学んだことをプレゼンテーションで伝えるとともに、同時に動画配信サイトを活用してネット報告会を開催した。
沖縄本島にある恩納村立安富祖小学校との遠隔交流授業も2年間継続して実施。担当の後明均教諭は学びの深まりを実感しており、対面での交流学習も今後進めていきたいと考えている。
新しいテクノロジーを用いた情報発信にも積極的だ。360度カメラを活用して児童生徒は竹富町の雄大な自然環境を伝えていこうとしている。
竹富町の小中学校の学習活動は、自然体験と1人1台端末をどう関連づけるかがポイントである。1人1台端末の有効活用から、座学中心の学びからアクティブな学びに変化することが期待される。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2022年10月3日号掲載