1人1台の端末環境を最大限に活かすには、端末を活用した家庭学習をどのように展開するかがポイントとなる。情報端末を家庭に持ち帰り、授業と家庭学習をつなぐ取組が進んできている。
広島県東広島市立小谷小学校(山田隆校長)では、授業と家庭学習をつなぐ「ジョイ★スタ」の実践に取り組み、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を図る。
「ジョイ★スタ」とは「Joint=つなぐ」「Join=参加する」「Joy=楽しい」の3つの「ジョイ」と、「Study=学習」の「スタ」を合わせた言葉である。授業と家庭学習をつなぐ取組を通して、全ての児童が授業に積極的に参加し、学ぶ楽しさを感じてほしいという願いを込めた。
家庭学習において、次時の学習内容を自分のペースで予習するタイプは、「ジョイ★スタB(Before)」とした。予習することで授業の中で自信をもって他者と関わり、学びを深めることができる。教師が学習状況を事前に把握でき、児童の実態に応じた手立てを講じることも可能となる。「ジョイ★スタA(After)」は、復習タイプの内容だ。授業で学んだことを家庭学習でアウトプットする場を設定し、学びがより確かなものになる。
小谷小学校では、これらの実践を通して、「分かった」「できた」を実感し、主体的に学び続ける子供の育成を目指している。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2022年8月1日号掲載