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教育ICT

【教職員の働き方改革】改訂版 全国の学校における働き方改革事例集 具体事例を充実

2022年7月5日

文部科学省は2022年2月、「改訂版 全国の学校における働き方改革事例集」を公表。内容の充実を図った改訂版では、GIGAスクール構想の進展に伴い「ICTを活用した校務効率化」や、働き方改革に資する「教員業務支援員の有効活用」に焦点を当てた特集「Part1学校レポート」を掲載。久留米市立篠山小学校(福岡県)、岐阜市立岐阜中央中学校(岐阜県)、千葉市立加曾利中学校(千葉県)の取組を紹介し、インタビューや事例動画も掲載している。Part2「実例で知る業務改善の具体的方法」の事例及びインタビューも追加。Part3は、グループウェア等を活用した校務の効率化について、Microsoft 365 EducationとGoogle Workspace for Education別に紹介しており、こちらも一部更新。本事例集から新規で更新された内容をいくつか紹介する。

「改訂版 全国の学校における働き方改革事例集」を公開

「改訂版 全国の学校における働き方改革事例集」を公開

Part1 「学校レポート わたしたちの働き方改革」より

時間割の共有から開始
久留米市立篠山小学校・福岡県

職員室と各教室の担任との情報共有が課題であった同校で、最初に取り組んだのが時間割の共有だ。

以前は印刷した時間割に学年の教員の予定を書き込み、関係者で調整して再度印刷していたが、Googleスプレッドシートで共同編集することで多くの手間を省くことができた。

児童の出欠連絡はGoogleチャットで行うことでインターフォンによる連絡をなくした。毎日の伝達事項もGoogleスプレッドシートやGoogleカレンダーに記入。教員端末や職員室の大型モニターで共有している。特別教室の利用予約などもGoogleカレンダーへの記入に変えたことで、それまで頻発していた予約漏れやダブルブッキングなどのトラブル減につながっている。Jamboardを使った校内研修も行っている。

楢橋閲子校長は「ICTの活用推進にあたっては、まずは私がやってみて、『いいな』と思うものを教員に広げていくようにしている」と話している。

「学びを止めないICT」から「働き方改革のICT」へ
岐阜市立岐阜中央中学校・岐阜県

2020年度より全生徒に端末を配備して「学びを止めない」ためにMicrosoft Teams for Educationを活用している。21年度はICT担当が中心となり「令和3年度全国の学校における働き方改革事例集」を参考に業務改革のICT利用に取り組んだ。

ICTの業務活用に苦手意識を持つ教員が多いなか、最初に着手したのが「会議のペーパーレス化」で、全教員が使わざるを得ない状況とした。

ICT担当は、積極的に好事例を共有。ICTの業務活用に苦手意識を持っていた教員も、Teamsを使ったお知らせ投稿やFormsによるアンケート調査に挑戦するようになった。現在は「やってみたら意外と簡単だった」と、積極的に活用する教員が増えている。

Part2 「実例で知る業務改善の具体的方法」より

全国の学校の取組とインタビューを課題ごとにまとめたPart2。改訂版では好事例と事例提供校のインタビューを追加。新規事例からいくつか紹介する。カッコ内は年あたりの削減時間。

【保護者対応】学校行事等の保護者への公開(05時間)=保護者参観をYouTubeによる限定配信に変更。生徒の活躍が伝えわるようにカメラを複数台準備し、撮影の位置等を工夫した。

【会計業務】修学旅行費用をコンビニエンスストア払いに(25時間)=保護者が直接コンビニエンスストアで支払う方法に変更。

【会計業務】インターネットバンキングを導入(375時間)=支払のたびに業者を学校に呼んで現金で支払いを行っていたが、インターネットバンキングによる口座振替に変更。口座振替されない・できない保護者には個別フォロー。現金事故の恐れがなくなった。

【執務時間の創出】指導要録の電子化(300時間)=市内小中学校に校務支援システムを導入。指導要録の作成、保存、送付を電子化。市内の進学時や転出入時に指導要録等をデータで送信できるようになった。校務分掌に校務支援システム担当を新たに設けて業務の集中を防いでいる。

~インタビューより 学校徴収金システムで手間と心理的負担減
熊本市教育委員会

「学校徴収金システム」を導入し、現金で集金していた学校徴収金を原則口座振替に変更。業者との契約後、約半年間の設定や検証を経て本格導入。口座振替ができない家庭には、利用時間や場所に制限が少ないコンビニエンスストアでの納付を依頼。回収率を下げず、教職員の手間や心理的負担減につながった。

丸付け業務を削減 Web会議で授業配信
吉岡町立明治小・群馬県

Google Classroom上でデジタル教材を共有して教材研究の時間を短縮。児童の端末を使った学習アプリにより提出チェックや丸付け業務を削減。学習アプリにはAI機能があり、児童のつまずきを短時間で把握できる。

児童の欠席連絡もGoogleフォームで管理。担任の急な病休や年休で自習になる場合もWeb会議サービスにより同学年・他クラスの授業を配信するなど、校内でのオンライン授業にも取り組んでいる。

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2022年7月4日号掲載

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