GIGAスクールも導入期から活用期に入り、主役である子供たちが情報端末を主体的に活用していくことが求められる。1人1台の情報端末やクラウド環境を有効に活用するには、子供たちの主体的な活用にもつながるリーダー育成が鍵ともいえる。大分県玖珠町教育委員会(梶原敏明教育長)は、町内の子供たちの情報活用能力を高める目的で、2021年11月から「ジュニアICTリーダー事業」をスタートさせた。小学校5年から中学校3年までの希望する児童生徒が講習を受けて、一定の技術を身に付ければ、ジュニアICTリーダーの認定証を授与している。
ジュニアICTリーダー研修会では、企業のインストラクターが講師役になり、3月までの土日を中心に4~5回の研修を実施。ジュニアICTリーダーを54人認定する予定である。その中で、情報モラル等の動画をオンデマンドで各自が視聴して自学自習で主体的に学べるようにした。
さらに、子供たちに、町教委の公式ホームページに設ける専用サイトの編集権限を与え、町づくりの当事者として活躍できるようにした。そして「玖珠町こども夢議会」で町長・教育長に提言するようにし、自由な発想で町づくりへの提案などを行っていく予定である。玖珠町のジュニアICTリーダーの取組は、全国から問い合わせがきており、今後広がっていくことが期待できる。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2022年5月2日号掲載