GIGAスクール構想で整備された1人1台端末の活用が進み、教師も児童生徒も端末やアプリの使い方に少しずつ慣れてきている。しかし、活用が進む一方で、さまざまな課題も浮かび上がってきている。
鹿児島県いちき串木野市では、ICTの教育利用を推進するために教職員が自主的に参加できる研究会(北洋昭会長)を2019年7月に立ち上げた。
GIGAスクール構想が本格化した2020年度以降は、1人1台端末環境の有効活用を皆で推進する体制を構築している。
この自主研究会では、40名を超える教職員が自主的に参加して活動している。
特に、1人1台端末やオンライン授業での疑問や悩みをメンバーで共有し、その解決策を協働で探っている。
例えば、定例会の前には、クラウド上に悩みや困っていることを皆で書き込み、相談内容を共有している。
「タイピングの練習をさせているが、個人差が大きい」、「児童が勝手に端末の壁紙を変えているが、どう指導すれば良いか」などの悩みが共有され、それらの解決策を定例会で検討している。
また、参加できなかった教職員にも情報を提供できるよう、通信を作成して配布している。各学校で取り組んだ好事例や役立つミニ情報など、授業を担当する教師にとって必要な情報である。
これらの取組は、イベント的なものではなく、日常的な活動であり、普段着の研修といえる。
教育家庭新聞 新春特別号 2022年1月1日号掲載