あしたばドアが、世界と繋がる入口に–異文化体験プログラム「あしたばドア」名称の由来だ。東京都内や神奈川県内で保育園を運営している(株)あしたばマインドは、全20園の明日葉保育園で2021年度からオンラインで海外と交流する「あしたばドア」を開始。11月22日、明日葉保育園 宮崎台園(川崎市)では、ニュージーランドの「フューチャー・キッズ プレスクール ニュープリマス」の子供たちと交流した。
画面に向かって、両国同時に「変顔」を披露する「オンラインにらめっこ」は、言葉の壁を越えて楽しめる交流だ。そばで見ている園児は我慢できずに大笑いしている。
ニュージーランドの子供たちと宮崎台園の児童はZoomでつながっている。園児は、この日の交流までにニュージーランドの文化や食べ物について動画などで学んでおり、ニュージーランドの子供たちも同様に日本についての知識を深めている。また、互いの自己紹介をビデオレターにして送り合っており、この日を楽しみにしていた。
魚がどこに隠れたかを当てるショートゲームでお互いの緊張をほぐした後は、お互いの国の伝統的なダンスや踊りを披露。
ニュージーランドの子供たちが先住民のマオリ族から伝わる「あたま・かた・ひざ・ポン」を踊ってみせると、日本にいる園児も、それを真似て一緒に踊り始めた。
日本からは、盆踊りを披露。すると、ニュージーランドの子供たちも画面の向こうで一緒に踊り出した。
互いの国に関する〇×クイズでは「日本では動物も温泉に入る」「ニュージーランドは星空がきれい」などの出題に、画面に向かって両手で大きな〇や×を作り、元気よく解答。最後の出題「世界には水がたくさんあるから無駄使いしても良い」はSDGs17の目標に関連付けた問題だ。
「好きな食べ物は?」「好きなおもちゃは?」など互いに気になることも質問。「好きな飲み物」が「アイスチョコレート」と聞いて、聞きなれない飲みものの名前に驚く園児もいる。終了後もカメラ越しに折り紙で作った手裏剣をニュージーランドの子供に見せるなど別れを惜しんだ。
「あしたばドア」では様々な国とオンラインで交流を行っており、宮崎台園では9月にもケニアと交流している。畑玲子園長は「海外交流は、自分たちと同年齢で食事に不自由しているなど、世界には様々な子供がいることを知るきっかけになります。『あしたばドア』では、ゴミの問題や地球環境などSDGsに関しても学ぶプログラム内容で、これをきっかけに『水を大切にしよう』『食べ物を残さないようにしよう』など、今の自分にできることを考えるようになりました。そうした気持ちが芽生えるのに早すぎることはありません」と語った。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2021年12月6日号掲載