菅公学生服は12月10日までオンライン展示会「ミライカタライ-Next School Life-」を行っている。予測不可能な時代こそ、皆で「未来を語らう」ことが重要であると考え、本テーマを設定。ダイバーシティ教育やSDGs、部活動、探究学習、学びに向かう力それぞれの「ミライ」をテーマに講演やパネル討議、新たな制服や体操服を提案した(から申し込むと12月10日まで視聴可能)。併せて「トコトン タイカン」のテーマでリアル展示(東京都中央区東日本橋)も行った。
オンラインでは、専門家や現役教員によるパネル討議や、動画を活用した制服・体操服のデザイン紹介など、Webならではの豊富な情報を提供。
学校現場の悩みや課題をもとに「LGBTQ」「SDGs」「総合的な探究の時間」「コロナ禍の部活動」「非認知能力」「学びに向かう主体性の育み方」などのキーワードから5つのパネル討議を用意。何からどのように取り組んだら良いのかを事例に基づきながら意見交換がされた。なかでも視聴数が多かったのは、岡山大学大学院教授、同大学ジェンダークリニックの中塚幹也医師やトランスジェンダーで現在俳優として活躍する西原さつき氏らが登壇した「LGBTQのその先~これからのダイバーシティ教育について考える~」では、多様性を認め合う学校環境づくりのヒントなどが討議され、視聴者からは「もっと多くの学校にも知ってもらいたい」といった感想が寄せられた。
カンコー学生工学研究所は、研究所のデータをもとに「個性・清潔・安全・姿勢・性教育」5つのテーマで学校や企業と対談。自分らしさを表現するEXPG高等学院ならではの個性と規律を両立するためのメソッドや、最新技術ハイドロ銀チタンテクノロジーを採用し、臭いのもととなる不衛生タンパク質を分解する制服・体操服、GIGAスクール時代でさらに注目が集まる「良い姿勢」の習慣化、衣類でできる熱中症対策等のアイデアなどを提案した。
制服や体操服をリニューアルした学校もインタビュー。多様性の配慮や学校イメージの発信のためのデザイン、白色でも透けない体操服、防風性や軽量など機能面における採用のポイント、これまでの課題の解決方法や採用して良かった点を語った。最新のデザインも動画で確認できる。
今年度は、規模を縮小してリアル展示も実施。「トコトン タイカン」をテーマにオンラインでは難しい「体感」を重視し、完全予約制で制服や体操服、アフターサービス、教育サポートを各種紹介。さらにオンライン展示会とも連動して紹介コンテンツの体感ができる。
今までにない動きやすさと手入れしやすさを両立したコンフォートニット、綺麗な状態を保つ耐久性に優れたコーデュラなどの各種素材や、動きやすいカッティングデザインなどを体感できるブースを設置。急速に検討が進んでいる性の多様性に配慮した制服の事例や各種新製品を実際に手にとって確かめることができる。
自社ブランド「KANKO」は、様々な学校イメージのキーワードを表現する制服デザインを紹介。「BEAMSSCHOOL product by KANKO」は、制服に加えて体操服、ブルゾンなどの校内着、ペンケース等スクールグッズまでプロデュースする。パリを思わせるシックな色彩とデザインが特徴の「ELLE ECOLE」の新デザインも展示。
KANKOの制服採用校を対象とした広報支援(VR学校案内ほか)も実施。
体操服「KANKO ×Phiten」の来春からの新製品「ATHLETE MODEL(アスリートモデル)」は、Phitenのアクアチタンによるリラックス効果と4Dカッティングによる動きやすさが特徴。
「Reebok」は、重ね着感覚で着用できる軽い着心地のヘンリーネック型ジャケットや風合いのあるエンボス加工を施した生地のウエア等を展示。
「KANKO NORMCORE」は軽量、コンパクトにまとめることができるポケッタブル仕様が特徴だ。多くなりがちな生徒の荷物を軽減できる。
「KANKO PREMIUM」は、軽量感があり、風を通しにくい新素材を採用。新色のグレーも注目だ。
ハーフパンツは冬の体操服と同じ素材で良いのか、という問題意識から開発に至った新素材「Halflex」は、より薄く軽く、かつストレッチ性を実現しており、夏用ハーフパンツとして提案。白いシャツでも下着の色が透けない「MIENNE」は、教員・保護者・生徒の悩みを解消した商品で、透けないことがよくわかるように、濃い色の下着を着用して紹介。グッドデザイン賞ベスト100にも選出されている。
新入生はこれまで、採寸のために登校することが慣例であったが、コロナ禍によりそれも難しくなった。そこで、写真を撮影するとお勧めの制服サイズを示す「スマート採寸」により採寸から購入までを自宅で完結できるシステムを提案。在校生向けに、追加購入をオンラインでできる学校毎のECサイトも用意。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2021年12月6日号掲載