鹿児島大学教育学部附属小学校(假屋園昭彦校長)は、児童の能動的な学びに着目した1人1台の情報端末の活用を進めている。1人1台の情報端末環境とクラウド環境をどのように活用して、児童の能動的な学びを進めようとしているのだろうか。
整備直後から、家庭への持ち帰りをスタートさせており、児童の家庭学習に積極的に活用させている。高学年では、主に国語、社会、算数、理科、外国語を中心に、ドリル学習支援システムを活用して、苦手とする内容と進度を児童が決めて取り組んでおり、児童自らが学習の計画を立てるように支援している。
さらに、授業の学びと家庭学習がシームレスとなるように工夫している。家庭科では、家庭で作ったおみそ汁などを児童が映像で教師に送付するなど、児童の主体的な学びが生まれている。
情報担当の三宅倖平教諭は、「端末持ち帰りにあたっては、児童に活用ルールを周知して、基本的な操作技能を学校で確実に習得させている」と語る。保護者に対して、持ち帰り時期や活用ルール、Wi―Fiルーター貸出希望等についても周知した。
また、情報モラル指導の一環として、夏休みの課題に、「情報モラル標語」の作成を開始し、クラウド上で児童が編集や共有ができるようにして、各学級で情報交換ができるようにしている。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2021年10月4日号掲載