GIGA配備により全国で1人1台端末活用が始まった。ICTの授業経験の有無にかかわらずの一斉スタートだ。そんな中、Google for Educationを使い始めたばかりでうまく活用しきれていない、さらに様々な活用をしたいと考えている教員に向けた教材テンプレート集の提供が始まった。
本教材テンプレートにより、GoogleスライドやGoogle Jamboard等、Googleツールを使った教材を授業ですぐに利用できると同時に、ツールに慣れ、各ツールの活用ポイントを理解することもできる。
本教材テンプレートは、総合プラットフォーム「Master Study」の無料トライアル登録で利用できる。なお正式リリースは9月予定。
本プラットフォームを提供しているストリートスマートは大阪府教育庁や埼玉県立総合教育センターほか各自治体にGoogle for Educationの研修やICT支援などの各種サービスを提供。同社のノウハウと元教員の知見により、「Master Study」では、授業等ですぐに利用できる「科目・単元別の教材テンプレート」や「Google for Education解説動画教材」などを幅広く用意した。目標は、「明日の授業ですぐに使える」ことだ。
教材テンプレートの一部を紹介する。
画面に直接文字を書き込めたり、付箋を動かしたりできる Google Jamboardは人気の高いツール。これを利用したクイズ形式の「かん字ならべ(言葉作り)」は小学校2年国語を想定。楽しみながら漢字の構成を理解でき、編集もできる。
Googleスライドを利用した「異文化理解 世界クイズ」は、複数のヒントから国名を当てるもの。小学校5年社会の学習内容だ。他の国を追加したり、子供がクイズを作成したりも可能。
子供たちが共有して共同編集できる教材も提供。
自分の英語スピーチを動画撮影して貼り付け、他の児童生徒はアドバイスを入力できるもので、動画の貼り付け方などもスライドの中に入っており、教員の説明がなくても利用できるようにした。小学5・6年生〈外国語〉を想定しているが国語のスピーチ学習や体育の創作ダンス等様々な教科で利用できそうだ。
小テストやアンケートに便利なGoogleフォームを利用した教材には、小学校6年社会を想定した「三人の武将 小テスト」などの教材テンプレートがある。これを利用して様々な問題を自作することもできる。
このほか、理科「天気の変化」、算数「三角形と四角形」などの提示資料、算数「10より大きい数」「表とグラフ」、国語「ごんぎつね」、外国語「アルファベットで遊ぼう」などのワークシート等を用意。現在66種類で、今後も増える予定だ。教材を使用しながら教員も子供も、Googleツールの活用を習熟できそうだ。
教材テンプレート集はGoogle Workspace for Educationもしくは個人のGmailアカウントでログインするとブラウザから利用でき、クリックすると教材をマイドライブに保存できる。ChromeOSのほか、WindowsOSやiOSで活用できる。
Google for Education解説動画も各種用意。起動やログイン、シャットダウンの方法、デジタルツールを使用する上での注意点など、共通して全員が理解すべき内容をまとめた。GoogleClassroomのクラスの作成方法、児童生徒の操作の制限などの手順書も用意している。詳細はQRコードから。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2021年8月2日号掲載