八王子市立由井中学校(東京都・荒井雅則校長)は、企業の協力を得て最先端のテクノロジーを生徒が体験し、理数科学に興味を引き出す「スーパーサイエンス・テクノロジー授業」を6月26日に開催。東京・お台場の「森ビル デジタルアート ミュージアム」で展開している「お絵描き水族館」を同校の体育館に再現した。「お絵描き水族館」は、エプソン販売とチームラボボーダレス(以下、チームラボ)が協力して実現している施設だ。
当日は中学校2年生が「お絵描き水族館」を体験した。生徒はクラゲ、イカ、カメ、サメ、タツノオトシゴなど海の生物が描かれた「お絵描きシート」をクレヨンで塗り上げていく。絵の枠をはみ出しても文字を書いても良い。
完成した絵をスキャナで読み取ると、自分の描いた絵が、プロジェクションマッピングとなって体育館を泳ぎ出し、歓声があがった。描いた魚がくねくねと体を動かして自由に動き回る。さらに、魚に触れると反応して動きを変える。エサを与えることもできる。生徒は手を伸ばして自分の作品と触れ合った。
◇
生徒は「お絵描き水族館の触ると反応する仕組みはどうなっているのか」「スキャンした魚はいつまで泳いでいるのか」と質問。
魚は画面に触れた人に反応するセンサー技術を搭載している。また、最初にスキャンした魚は段々と奥の方にいき、見えなくなるようにプログラムされている。生徒は「普段、使っている体育館が水族館に変わってしまうことに感動した。みんな喜んでいて、デジタルを使って他者の存在をポジティブなものへ変えるという意味も理解できた」と話した。
◇
授業の冒頭では、プロジェクター技術に興味を持ってもらうため、エプソン販売の社員が講師となり「映像と目のはなし」を行った。
明るさ・色・形を感知する細胞が網膜に存在する。色や形が目に見えるのは光があるからで、目に入った光は信号化されて脳に到達し、そこで初めて物の色や形を認識できる。この仕組みを機械に応用したものが、テレビ、スマートフォン、プロジェクターなどの映像機器だ。
テレビやスマートフォンは光が直接目に入る透過光。対してプロジェクターは光を反射して映像を映し出す反射光だ。反射光には「様々な所に映像を表示できる」「拡大して映すことができる」などの特徴があり、これを利用して「お絵描き水族館」ではプロジェクターの映像を映し出している。
◇
チームラボはエンジニア、プログラマー、デザイナーなど様々なジャンルのプロが集まり、デジタルテクノロジーでものづくりを行っている。
テクノロジーやAIが進展しても求められるものは「チームワーク」「クリエイティビティ」であり、人間しかできないことにスポットがあたる、というのがチームラボの考えだ。
同社は「他者の存在が作品をポジティブなものへと変える」と考え、参加できるデジタルアート表現に挑戦。作品の鑑賞者もアートの一部と考え、「お絵描き水族館」では見た人が作品に触れると魚の動きが変わるなど、鑑賞者もアートの一部として関われるようにした。
当日は中学校2年生が「お絵描き水族館」を体験した。生徒はクラゲ、イカ、カメ、サメ、タツノオトシゴなど海の生物が描かれた「お絵描きシート」をクレヨンで塗り上げていく。絵の枠をはみ出しても文字を書いても良い。
完成した絵をスキャナで読み取ると、自分の描いた絵が、プロジェクションマッピングとなって体育館を泳ぎ出し、歓声があがった。描いた魚がくねくねと体を動かして自由に動き回る。さらに、魚に触れると反応して動きを変える。エサを与えることもできる。生徒は手を伸ばして自分の作品と触れ合った。
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生徒は「お絵描き水族館の触ると反応する仕組みはどうなっているのか」「スキャンした魚はいつまで泳いでいるのか」と質問。
魚は画面に触れた人に反応するセンサー技術を搭載している。また、最初にスキャンした魚は段々と奥の方にいき、見えなくなるようにプログラムされている。生徒は「普段、使っている体育館が水族館に変わってしまうことに感動した。みんな喜んでいて、デジタルを使って他者の存在をポジティブなものへ変えるという意味も理解できた」と話した。
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授業の冒頭では、プロジェクター技術に興味を持ってもらうため、エプソン販売の社員が講師となり「映像と目のはなし」を行った。
明るさ・色・形を感知する細胞が網膜に存在する。色や形が目に見えるのは光があるからで、目に入った光は信号化されて脳に到達し、そこで初めて物の色や形を認識できる。この仕組みを機械に応用したものが、テレビ、スマートフォン、プロジェクターなどの映像機器だ。
テレビやスマートフォンは光が直接目に入る透過光。対してプロジェクターは光を反射して映像を映し出す反射光だ。反射光には「様々な所に映像を表示できる」「拡大して映すことができる」などの特徴があり、これを利用して「お絵描き水族館」ではプロジェクターの映像を映し出している。
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チームラボはエンジニア、プログラマー、デザイナーなど様々なジャンルのプロが集まり、デジタルテクノロジーでものづくりを行っている。
テクノロジーやAIが進展しても求められるものは「チームワーク」「クリエイティビティ」であり、人間しかできないことにスポットがあたる、というのがチームラボの考えだ。
同社は「他者の存在が作品をポジティブなものへと変える」と考え、参加できるデジタルアート表現に挑戦。作品の鑑賞者もアートの一部と考え、「お絵描き水族館」では見た人が作品に触れると魚の動きが変わるなど、鑑賞者もアートの一部として関われるようにした。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2021年8月2日号掲載