ゼッタリンクス(東京都)は、Chromebook上で「縦書き」「ルビ付き」編集ができるGoogleWorkSpace用アドオンツール「こどもSuite(R)(スイート)」の提供を開始した。同社は、東京都荒川区内の公立学校にICT支援員も派遣しており、そこから得た教員ニーズに対応して製品開発を進めている。
全国の学校の約4割にChromebookが導入されている。しかしキーボードは半角英数字表記でひらがな表示がなく、Chromebook上で動作するクラウドサービスであるGoogle Workspace(旧G Suite)は、日本語特有の「タテ書き」や「ルビ付き」文書に対応していない。低学年の活用には工夫が必要だ。
そこで同社は、日本語の「タテ書き」「ルビ付き」文書の対応や、ローマ字入力ができない低学年向けの「五十音順ソフトキーボード」、「漢字キーボード」、低学年の児童でも簡単に操作できる「きっずメニュー」など、学校現場で求められる機能を搭載したGoogle Workspace用アドオンツール「こどもSuite(スイート)」を開発した。
横書きで入力されたテキストボックスを縦書き(画像イメージ)に変換し、ルビを振ることができるので、教員は、国語の授業で求められる縦書き文書の教材を作成、配信できる。白黒反転機能も搭載。
学校現場で活用されている無料の電子書籍サービス「青空文庫(※)」のテキストをルビ付き教材として子供に提供することも可能だ。※作者の死後50年を経て著作権の消滅した作品と、著作権者が「インターネットを通じて読んでも良い」と判断した作品を掲載
ローマ字入力を習っていない低学年向けに、五十音順ソフトキーボードを用意。タッチ操作でひらがな、カタカナ、絵文字を入力できるので、写真にコメントを追加した発表資料等を作成できる。
低学年向けの「漢字キーボード」も提供。1年と2年のタブがあり、「かず」「いろ」等のカテゴリから漢字を選ぶことができる。
こどもSuiteのアドオンを実行するとGoogleスライドの右側に「きっずメニュー」が表示され、わかりやすいアイコンや名称で各機能を表示。ボタンを押すだけで操作できる。
学校でよく使うイラストを2000点以上搭載。発表資料作りや教材作成、お便り等に利用できる。
さらに今後は、新聞の見出しや発表資料に使える飾り文字も提供予定だ。▼詳細= https://www.kodomo-suite.jp/
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2021年5月3日号掲載