埼玉大学教育学部附属小学校では、教員・保護者等間における連絡手段のデジタル化の実証実験を実施。それによると印刷費用は年間18万9000円削減、印刷配布・集計・連絡対応等にかかる時間は年間587時間削減できたという。同校はサイボウスの業務改善クラウドサービスkintone(キントーン)を利用した。同社は教員と保護者間のやりとりに目的を絞ったライセンス『スクール&ペアレンツライセンス』を発表した。
キントーン『スクール&ペアレンツライセンス』は、教員と保護者間のやりとり限定で、特別価格で提供する学校向けライセンスだ。専用のクラウド環境で安全にコミュニケーションや連絡、情報の共有と一元管理ができる。
保護者はスマートフォン等端末から学校に欠席連絡や各種申し込み等ができる。
学校は、保護者全体、学年別、任意のグループ宛にお知らせを配信したり、アンケートや調査等を送付して保護者から集まったデータをすぐに集計したりでき、紙によるやりとりや手作業による集計を削減できる。
児童生徒の家族構成や住所などの機密情報については、アクセス権限の設定により、保護者が確認できる情報を限定。安全を確保する。
『スクール&ペアレンツライセンス』対象団体は、幼稚園、小学校、中学校、中等教育学校、特別支援学校と厚生労働省認可保育園、乳児園、内閣府所管の認定こども園。
『スクール&ペアレンツライセンス』提供に先立ち、教員・保護者間のコミュニケーションを行う実証実験を埼玉大学教育学部附属小学校(埼玉県・細川江利子校長)で1年間行った(2020年4月1日~2021年3月31日)。同校では、学校通信、学年通信、給食だより、保健だより等学校からのお知らせの配信、学校評価アンケート等各種調査の配信、出欠管理、検査の希望調査等の申請などでキントーンを活用。その結果、印刷費用は年間18万9000円削減でき、印刷配布・集計・連絡対応等にかかる時間も年間587時間削減したという。同校では実証実験後もキントーンを継続して活用する。
キントーンはアカデミックライセンス、PTAなどを対象にしたチーム応援ライセンスも提供している。
チーム応援ライセンスは教職員と保護者に加え、児童生徒でやりとりできる。
アカデミックライセンスの対象は幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学、高等専門学校、専修学校、各種学校、教育センター・教育研究所、厚生労働省認可の保育園・乳児園。
教育委員会や学校が一体的に活用することも可能だ。
サイボウズは学校・自治体向け「キントーン」の紹介を中心にEDIXに初出展する。
学校の玄関をイメージした下駄箱の奥が、セミナーブースだ(左図参照)。セミナーでは、同社のエバンジェリストが、学校の紙業務のデジタル化をキントーンで行う方法を15分程度でデモンストレーションする。実施時間は以下。▼各日11時~/13時~/13時45分~/14時半~/15時15分~/16時~(13日のみ10時半~あり)
キントーンの購入は、サイボウズドットコムストアからの直接販売と、他パートナー経由での購入が可能。▼詳細・問合せ=https://npo.cybozu.co.jp/school/
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2021年5月3日号掲載