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教育ICT

なぜアルバム制作会社がキャリア教育プログラムなのか【道々楽者】

2021年5月3日
EDIX特集

「自分を認める「」相手を大切にする」感覚を育む

多様な学びを支えるための外部人材や連携が求められている。1人ひとりがWeb上で、手持ちの写真を含めて自分の好きな写真を選択・編集・校正できる卒業アルバム「オリアル」を提供している道々楽者(東京都)は、キャリア教育プログラムとして、他者に「自分」を表現するスキルを磨き、自信を持って人と向き合い係わり合える素養を育むことを目的とした授業プログラム「マイドキュメンタリー」を提供する。オリジナルワークシートと「オリアル」を使って自己を振り返り「今」に結び付け、「未来」に向かう力を育むプログラムだ。

■なぜキャリア教育か
本プログラム提供の理由は何か。

カメラマンである道々楽者の代表は、11年にわたり都内公立の芸術高校において映像メディア表現専攻の講師も務めている。「卒業制作のとき、自分の創りたいものがわからない、自分の考えに自信が持てない」高校生が多いこと、同社に面接に訪れる学生が「自己理解不足でアピールが苦手」であること、1人ひとりが自分で写真を選択・編集できる卒業アルバム「オリアル」制作において、好きな写真を並べて終わり、ではなく、自分の成長過程を分析した上でまとめることで、さらに意義深い記録になり、何度も見返す価値のあるものになるのではないかと考えた。

■自己承認の感覚を育む

本プログラムのオリジナル版は8時間だが、ある小学校では、6年生が卒業制作として本プログラムを4時間構成で実施。教員の要望により、同社がアレンジ案を提案・提供した。

目標を「生き生きと語れる自分のエピソードの確立」、「聞き上手になる」こととし、「今の自分」「挑戦したいこと」それぞれについて、きっかけとなった出来事、将来への思いに紐づく写真を、コメントと共に1枚にまとめた。授業後、多くの児童が「自分を認める」「相手を大切にする」感覚を育むことができたという。「自分の知らなかった良いところに気付くことができた」「自分の良いところを言えるようになった」「友達の頑張りを見つける力がついた」「中学になって頑張ることや今頑張ることがわかった」「共感してもらえるような意見を出せた」などだ。

10秒自己紹介が楽しい!

学校は「コロナ禍で卒業アルバムが間に合わず、卒業式までに思い出を残す活動がしたい」と考えて本プログラムを実践。「10秒自己紹介がとても盛り上がる」「自分の小学生時代を思い出すきっかけになる写真を選ぶという発想がとても良い。子供たちも楽しそうで、制作物を大切に持ち帰っていた」「授業案がしっかりしている」と話している。

EDIXでは、マイドキュメンタリーやオリアルについて、本授業を考案・実践している佐藤氏が全日ブースに常駐。詳細=

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2021年5月3日号掲載

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