「キラリと光る未来プロジェクト」と共にGIGAスクール構想の配備も進めている浅口市教育委員会(小学校7校・中学校3校)は、市立小中学校のすべての普通教室へ計103台の電子黒板を2020年8月に配備した。教室のどの位置からでも映像を確認できる明るさ、映像をくっきりと映し出す鮮やかさ、先生・生徒の双方が使いやすく、スムーズに授業を進められる操作性を重要視し、現場の先生方の意見も参考に、65インチ・4K対応の電子黒板「JOINBOARD」を選定した。
浅口市立金光中学校で行ったアンケートによると、実技教科や特別教室での授業を受け持つ先生を除く約88%の先生が活用。約46%の先生は毎時間活用しているという。
同校ではこれまで、従来の黒板との併用ツールとしてプロジェクターとスクリーンを使用しており、セッティングに労力と時間を要していた。今回の導入で、ディスプレイ式の電子黒板に替わり、電源を入れるだけですぐに授業を始められるようになった。
「直線を手早く引くことができてグラフや図形を簡単に作成できますから、生徒たちも楽しみながら解答を書き込んでいますね」と、生徒の学習意欲の高まりを実感されている。「解き方がいくつもある図形問題などでは、複数の解法を同時に見せながら説明できる比較モード(※)を使用し、生徒に分かりやすく示したい」と、今後の活用への期待も持たれている。
(※)最大9面の画面比較ができる。1画面のピックアップ表示や書き込みも可能。各班の意見比較や見本との比較ができる。
「デジタル教科書の音声・発音をそのまま聞かせることができます。音量調節も画面ですぐにできるので便利ですね。コロナ禍で家庭学習が続く時期がありましたから、学校で授業ができている時は、なるべく音声を活用した楽しい授業にしていきたいと考えているんです」と電子黒板機能を活かして生徒の学習意欲や学力向上を期待した授業に取り組んでいる。
学習はもちろん、さまざまな取り組みにも活用できるICT機器として、明るさ· 鮮やかさ・操作性に優れた電子黒板を配備することができました。
今後は、校内放送ができるScreen Transfer機能(※)の活用を検討しているところです。コロナ禍で人の集合・移動を控えることが求められていますが、校外学習や学外交流、イベントや式典などICT機器の利点を活かしたさまざまな取り組みができるのではと考えています。
※JOINBOARDは、最大64台のディスプレイに一斉発信できるScreenTransfer機能を搭載しており、簡易校内放送が実現できる。
市として、地元で生まれ育つ子供たちの未来のために、できる限りのバックアップをしたいという考えのもと、これまでも積極的に新しい機器の導入を進めてきました。今回また新たに、生徒たちが日常的に電子黒板を活用できる環境を提供できたことは、とても喜ばしいことだと思っています。
岡山県南西部に位置する浅口市は、2006年に金光町・鴨方町・ 寄島町が合併して生まれ、市内には7つの市立小学校と3つの市立中学校がある。そのひとつ金光中学校は現在、1学年・ 2クラス、2学年・3クラス、3学年・3クラス、特別支援学級・2 クラス・245人の生徒が在籍している。