千葉県教育委員会は、県立学校の生徒等が情報活用能力を高めるためのICT利活用推進に向けて日本マイクロソフト(以下、日本MS)と1月22日、協定を締結した。アクティブラーニングにつながるICT活用支援と教員の授業力向上、教員の働き方改革に取り組む。
具体的には、教職員向けOffice365の活用支援、共有ポータルに掲載するコンテンツの提供及びポータルの活用に関するアドバイス、Teams上での意見交換、ICT活用指導力向上のための教員コミュニティ育成支援など。日本MSは愛知県、東京都、神奈川県とも協定を締結しており県レベルの協定締結は4件目。本県初の取組として、Teams上の教材共有機能においてPower Apps を活用。教材の属性を付与するなどして探したいものを探しやすくする。
日本MSの執行役員常務佐藤亮太氏はオンラインで参加。澤川教育長はPC上にデジタル署名した。
ICT機器は文房具のようにマストアイテムになる。日本MSとのこれまでの連携をさらに発展させ教員のICT活用指導力向上に取り組む。本協定により千葉の子供の成長に寄与することを確信している。
今年度中に県立学校の全普通教室にWiFi6対応のAPを配備して校内学習ネットワークを高速化。外部ネットワークについては来年度中に強化できるよう準備中。県内すべての教員と生徒約10万人にアカウントは配備済。Teams上で課題配信・提出・コミュニケーション等が可能だ。教材も、学校の枠を超えて共有ができる。当面は新型コロナ感染症対策に重きを置く活用を想定しているが、教員が自発的に工夫しながらアイデアやチャレンジを共有していくことを期待している。
県立学校の1人1台のPC活用については検証中。速やかに実現できるように検討する。低所得者世帯については国の補助金で配備を進める。学校独自の取組として、生徒所有のスマートフォン活用も可能であると考えている。
働き方や暮らし方が劇的に変わりつつあり、学び方や教え方、教育そのものの変革が求められている。GIGAスクール構想環境が実現した先を見据えて複数の取組で支援する。
すべての教員と生徒がTeams上でつながることができるようにする。Office365を中心とした利活用研修も実施。教員コミュニティも開設する。活発な意見交換の場とすると共に、指導案や教員の自作教材を共有するポータル構築の支援に協力する。教材共有に新しい仕組みを導入するなど、全国に先駆けた取組である。先行事例として他自治体への展開も想定している。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2021年2月1日号掲載