■水谷 春日井市では、様々な場面で G Suiteの活用が進み、徐々に授業活用につながりました。どのような授業が可能になりましたか。
■福井
6年生の国語「秋深し」では、各自の俳句をGoogleスプレッドシートに書き込み、全員が共有してそれぞれの俳句に対して良いと思ったところ、変えたほうが良いと感じたところなど感想を書き込む取組を行いました。そのコメントを見て各自で俳句を推敲し、完成した俳句と画像を組み込んだ成果物を作成しました。2時間の単元時間内で37人全員の俳句に触れることができ、感想も共有でき、内容の濃い授業になりました。児童も「たくさんの人からアドバイスもらえた、みんなの俳句を見ることができた」と満足していました。今後は一歩踏み込み、良いコメントを随時紹介しながら感想の深まりを促すことに挑戦したいと考えています。
■垣内 藤山台小学校では、5年生社会「暮らしを支える食料生産」で行った米の主な産地調べの学習で、自宅で食べている米の品種と産地を調べ、Googleフォームに入力しました。
私のクラスでは中部地方の米が多く、教科書とは異なる結果が出たのです。品種はコシヒカリが圧倒的に多いこと、様々な品種があることもわかりました。紙でのアンケートや挙手での確認よりも瞬時に結果を視覚的に提示できるので、児童の関心をより高めることができました。
■望月 出川小学校では、2年生「冬がいっぱい」で、Jamboardのデジタル付せんを使って、「冬を感じる言葉」をどんどん入力していきました。2年生ではキーボードでスムーズに入力することは難しいのですが、手書き文字をテキスト変換できる機能を使って入力しています。
3人グループで1枚のフレームに入力し、集めた言葉を仲間分けして、仲間の名前を考えました。これまでは、小型ホワイトボードと紙の付せんで行っていた取組です。
■水谷 デジタル付せんのメリットにはどのようなものがありますか。
■望月 紙の付せんの場合、付せんに書いた後、付せんをホワイトボードに貼るという順に作業をします。そのため、貼るまでは、お互いの書いた内容がわかりません。デジタル付せんにすると、言葉を入力すると同時に共有できるので、子供同士で刺激を受けやすく発想が広がりやすいと感じました。実際、集めた言葉の数もこれまでよりも増えました。
仲間分けする際の付せんの移動も簡単です。紙の付せんを大量に準備する必要もありません。