通常登校が始まったばかりだというのに既に10月。卒業アルバム制作の準備が始まる時期でもある。卒業アルバム制作時、最も時間を要するものが写真の選定・確認作業だろう。クラスの数や人数により幅はあるが、どの子も大きな差がなく必ず写っていることを確認するための手間は、数人がかりで丸2日かかる。この時間を「AI顔認証」の技術で大幅に削減できるのが「アルバムスクラム」だ。
アルバムスクラムでは「AIが自動で子供の登場回数をカウント」することができる。
通常、卒業アルバム制作は、撮り溜めた大量の写真の中から、卒業アルバムに使えそうな候補写真を選定することから始まる。膨大な写真の中から良い写真を選びながらも、どの生徒もまんべんなく写っているように選ぶのは至難の業だ。
アルバムスクラムは、良いと思う写真を次々と選んでいくと、選ばれた写真にどの子供が何回登場しているかを自動でカウントする。枚数が少ない子供がいた場合は、膨大な写真の中からその子供の写真だけを抽出できるので、候補写真の選定も簡単にできる。
候補写真の選定が終われば、ページごとのレイアウト作業だ。この工程の中心は、学校と契約している撮影業者だ。撮影業者はそれぞれレイアウト作業の方法や使用しているソフトウェアも異なるが、アルバムスクラムでは、レイアウトは従来どおりの方法で行える仕組みにしており、どの撮影業者にも導入しやすいように配慮している。
レイアウト後は、完成したデータを登録するだけで、子供毎の登場回数も自動でカウントされ、クラウド上で教職員もレイアウトされた原稿を確認することができる。
同サービスを提供する株式会社エグゼックの担当者は、「撮影業者からの問合せは多いが、教員や保護者からの問合せも増えている。撮影業者、教員、双方の時間を大幅に削減できるので、ぜひ活用していただきたい」と話す。
昨年秋にベータ版をリリース。新型コロナ環境に対応すべく、顔認識が難しいマスク姿への対応や、行事が中止になったことにより素材となる写真が不足していることから、教員が撮影した写真も簡単に共有できる機能など、ユーザの声をシステムに反映している。利用中の撮影業者は「新型コロナの環境下で、非対面でアルバム制作を進められ、作業時間が大幅に削減できるので助かる」と話す。今年度の卒業アルバム制作の強い味方になりそうだ。
▼詳細=https://album-info.phst.jp メール=ps@i-exec.jp TEL=03・6431・8071(平日11時~18時半)
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2020年10月5日号掲載