新型コロナウイルス感染症拡大により、学校でも非接触型の遠隔教育ができる環境の早急な整備が求められている。明るい教室でも鮮明に提示できる4K大型提示装置「ブラビア」は新たに、教員のPC不要で遠隔授業ができる提案を開始した。
遠隔授業には、学校・施設等の教室同士を接続する場合と、学校と家庭・個人を接続する場合があり、教室の授業をそのまま撮影してライブ配信している例もある。ブラビアの画面の鮮明さは、いずれの遠隔授業であっても教育効果を発揮する。
教室同士をつなぐ遠隔授業では、教員のPC接続が不要で双方向接続ができ、3ステップで開始できる。立ち上がりもスムーズだ(別途Web会議用PC・カメラ・マイクは必要)。
画面の向こうの教室の様子がよくわかり、ALTなど講師の表情や声のトーンもリアルに伝わるので英語の授業にも最適だ。画面を通して見せる提示物の様子もよく分かる。拡大提示しても鮮明なので、理科の実験の合同授業や博物館・美術館等とつなぐ遠隔授業では大きな威力を発揮する。
65型を2画面接続した黒板大の投影も可能だ。2画面にカメラ画像と資料を同時に投影できる。別途機器を用意すれば2画面を1画面として投影することも可能だ。
教育委員会で行う研修も、各校と接続して行うことができるので、効率的に展開できる。
長引く休校への対応として注目されているのが学校と家庭をつなぐ授業だ。Web会議システム等によりオンラインで朝の会をしたり、教員が教室で授業を行い、それを録画・配信している事例などがある。
ブラビアでは複数の子供のPC画面を提示しても、それぞれの表情が鮮明にわかる。遠隔授業であっても子供の表情やちょっとした変化が画面を通して分かる点は教員にとってうれしい機能だ。
「ブラビア」はMicrosoft Teams(以下、Teams)に対応している。Teamsを始めとする多くのオンラインミーティングは、教員から送られてきたURLをクリックするだけで会議に参加できる。今後につながる継続的な授業運用を考えると管理機能を持つものが便利だ。
Teamsはプライバシーやデータ保護、サイバーセキュリティの脅威に対する防御への配慮がされているので、情報保護の面でも安心だ。
教員は、児童生徒それぞれの進捗状況を確認でき、チャットによる質問のやりとりなども自動保存される。チャット機能でリアルの授業よりも質問が増えた例もある。授業記録は個別支援の目安にもなる。
児童生徒はTeams上にアップされた動画や教材で予習・復習ができる。オンラインで共同編集も可能で、長引く休校による孤立感を緩和する授業づくりにも役に立つ。
動画の音声は文字の書き起こしができ、検索もできる。
Teamsのチャットで交わされる言語はユーザーの言語環境に自動翻訳もできる。音声の字幕表示(2020年4月現在英語のみ)や将来は字幕が自動翻訳される機能でインクルーシブな授業が展開できる。
校務系でOffice等を活用しているのであれば、Office系システムとの連携しやすさもメリットだ。
「ブラビア」本体の保証は3年間。今後も新機能を随時アップデート予定だ。▼詳細∥sony.jp/bravia-biz/academy
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2020年5月11日号掲載