産山学園(上田晃生校長)は、山間地にある児童生徒数115名の小規模校で、義務教育学校としてスタートして2年目となる。9年間の小中連携した体制で、特色ある学びを展開している。以前から遠隔授業にも取り組んできていて、ICT活用には力を入れてきている。
産山村(星山晃教育長)の教育の特色の1つに、「ヒゴタイ国際交流」がある。「ヒゴタイ国際交流」は、1988年から始まり、タイの学校と交流を続けている。タイの学校が産山村を訪問したり、産山学園の児童生徒がタイの学校を訪問したりして、対面での交流を深めている。
そのヒゴタイ国際交流に、ICTを融合して展開している。
右の写真は、交流会の場面だ。産山学園の生徒が挨拶の言葉をタイ語に自分たちで翻訳して、タブレット端末で読めるように配慮した。タイの生徒たちは、産山学園の説明をしっかり理解することができ、初めての顔合わせもうまく進めることができた。
さらに、教室の中では、お互いにプレゼンテーションしながら、それぞれの国や地域のよさを伝え合う場面を設定した。相手の国の言葉を使いながら、わかりやすく伝えようとする姿が見られ、お互いの交流がさらに深めることができた。
産山村とタイの交流は、対面でICT活用によるコミュニケーションを継続するとともに、テレビ会議を用いた日常的な交流も今後深めていくようである。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2020年5月11日号掲載