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教育ICT

【第69回】ICTキャンパス 東京国際工科専門職大学 「知識」と「実践」の双方備えたデザイン思考の「統合人材」育成

2019年11月4日
連載

600時間を超える
企業内実習が必修

吉川弘之学長

吉川弘之学長

東京モード学園やHAL東京などを運営する学校法人日本教育財団は「東京国際工科専門職大学」を、2020年4月に開学する。

学長には、元東京大学総長の吉川弘之氏が就任。校舎は、東京・西新宿の新宿コクーンタワーに置く。

専門職大学とは、2019年4月から開設された新しい学校制度。主に知識・理論を教育する大学と、技術の習得に力を入れる専門学校それぞれの長所を取り入れたカリキュラムで、特定の職業分野におけるプロフェッショナルとなる教育を行う。大学制度としては、55年ぶりの新設となる。

東京国際工科専門職大学は、「情報工学科」「デジタルエンタテインメント学科」の2学科で構成。

情報工学科は「AI戦略コース」「IoTシステムコース」「ロボット開発コース」の3コース。超スマート社会「Society5・0」(「狩猟社会」「農耕社会」「工業社会」「情報社会」に続く人類史上5番目の新しい社会)において、社会的課題を解決できるリーダーを育成する。

デジタルエンタテインメント学科は「ゲームプロデュースコース」「CGアニメーションコース」の2コース。2020年の5G商用化にともない、最新デジタル技術を応用し、インタラクティブなゲームやデジタル映像を生み出せる人材を育てる。

学内には、AI、VR、3Dプリンター、産業用ロボットなどに関わる最先端のハード・ソフトを準備してプロと同等の制作・開発環境で学べるようにする。従来のインターンシップとは異なり、学生の目的を明確化した上で600時間以上の企業内実習を必修とした点も、カリキュラム上の大きな特徴だ。

これにより学生は、企業ニーズに即応できる力を身に付ける。提携先には、米国スクウェア・エニックス、バンダイナムコスタジオ、チームラボなどグローバルなトップ企業も含まれる。

社会を変革できる
デザイン思考を育む

トークセッション。右からセガゲームス松原健二氏、吉川学長、ユカイ工学青木俊介氏、モデレーターの中谷日出氏(東京国際工科専門職大学教授)

トークセッション。右からセガゲームス松原健二氏、吉川学長、ユカイ工学青木俊介氏、モデレーターの中谷日出氏(東京国際工科専門職大学教授)

9月25日、新宿コクーンタワーで開学発表会が開催された。

学長の吉川氏は開学の趣旨について「世界に向けて、環境問題や国際関係など地球全体の課題に対し、主体的にアイデアを生み出し解決できる人材を育成するため、本学が設立された。従来の大学は体系化された知識を学び、専門学校は実践を交えてテクノロジーを学ぶというように、現在、両者は分化しているが今後は、両方を兼ね備えた『統合人材』を育成する必要がある。自ら考えて行動する『デザイン思考』で社会を変えていける人材--デザイナー・イン・ソサエティの育成に注力していく」と語った。

当日は「テクノロジー時代の教育」をテーマに、トークセッションも実施。セガゲームス代表取締役社長の松原健二氏は「小学生のうちはゲームクリエイターがなりたい職業のトップ10に入っているのに、大学生になると、手堅い職業を目指す人が多い。デジタルコンテンツ業界にとって、良い人材を育成するには、小さい頃の『熱中』をどう維持していくかが重要」と話した。

ユカイ工学代表の青木俊介氏は「ロボットや工学を学ぶ教育機関は、知識を学ぶ大学と、実際に手先を使う高等専門学校や専門学校が分化している点が課題」と話し、東京国際工科専門職大学の教育に期待をかけた。
(蓬田修一)

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2019年11月4日号掲載

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