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教育ICT

元気な小規模校を増やす!<4>「村一丸で授業改善に向けたICT活用を推進」鹿児島大学大学院 山本朋弘准教授

2019年10月15日
連載

宮崎県西米良村立村所小学校

1人1台のタブレットで意見を共有している

1人1台のタブレットで意見を共有している

山林が9割近くを占めている宮崎県西米良村は、木材や木炭生産などの林業の村として発展してきた。高度経済成長以降、林業の衰退とともに、過疎・高齢化が急速に進展し、児童生徒数も減少しており、小規模校の教育課題を抱えている。

西米良村は、宮崎県の中でも先駆けて教育の情報化に取り組み、常設されたICT環境はもとより、児童生徒のタブレット端末活用や遠隔授業、プログラミング教育など、次のような先進的な実践を継続して取り組んでいる。

小中・教委連携で機動力を発揮

西米良村は、小学校と中学校が連携して、研究推進委員会を編成しており、それぞれの研究主任が中心となって定期的に会議を開催して、授業改善とICT活用を議論している。

また、必要に応じて臨時の授業検討会や研究主任会も開催。特に学校は、教育委員会との連携を強化しており、教育委員会も研究推進委員会にも積極的に参加している。

「問い」「まとめ」と「聞き手」を意識

児童生徒が常に「問い」を意識した活動が展開されるとともに、相手を意識した学びが成立するように学習過程を工夫した。

「問い」と「まとめ」を意識した学習過程を重視して、各段階における授業づくりやICT活用の視点が明確になってきた。

そのことによって、自己有用感が高まり、学びに向かおうとする意欲が充実してきているという。

日常的にICT活用
協働的に問題解決

児童生徒が表現の場において、ICT機器を積極的に活用して、多様な表現ができるように工夫している。

ICTを効果的に使う授業が日常化され、児童生徒のICTスキルも向上してきた。

特に、対話的な学びでタブレットPCを活用して、協働的に問題解決する意識が高まってきた。

今年度は、これまでの研究成果をベースに、各教科等の特質に応じた「見方・考え方」に注目して授業研究に取り組んでいる。

これらの研究成果は、2019年11月14日の研究発表大会で公開される。

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2019年10月14日号掲載

元気な小規模校を増やす!鹿児島大学大学院 山本朋弘准教授

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