BTOパソコン(オーダーメイドPC)のメーカーである(株)マウスコンピューターは、7月28日、飯山工場(長野県)で「親子パソコン組み立て教室」を開催した。
全国から抽選で選ばれた小学校6年生と保護者31組が参加し、組み立てに必要な部品を集める「ピッキング」、無線LANの取り付けやキーボードの組み立てなどの速さを競う「親子でトライアル」、「パソコン組み立て」を体験した。
体験時は各親子に工場のスタッフが1名付き添い、サポート。全ての体験を親子で協力しながら臨んだ。「ピッキング」では、地図を見ながら倉庫内の各所に置かれた部品を回収。該当の部品には印がつけてあり、子供たちは“宝さがし”をするように楽しみながら取り組んでいた。メモリに記憶されたプログラムを実行する装置「CPU」は、工場のパソコンを操作して保管場所を特定する「デジタルピッキング」で探し当てた。
コンシューマ営業統括部の中井康太氏は「YouTubeに動画をアップするなど、子供たちがPCを使用する機会は増えている。本教室の参加希望者も増加傾向で、特に今回は女児が全体の約4割まで増えた」と話す。男女問わず「パソコン好き」の子供が増えている。
組み立てるパソコンのOSはWindows10で、デスクトップとノートパソコンを用意。動画を視聴したい、画像加工をしたいなど、子供の希望に合わせて同社が提供する製品の中から適した機種を選べる。
親子らはスタッフの指導を受けながら、繊細な組み立て作業も丁寧にこなしていった。ドライバーなどの工具を初めて使う子供もいたが、事前に行った「親子トライアル」でコツをつかみ、上手く使いこなせるようになっていた。
組み立て後は、工場から出荷される際と同様に製品の包装を体験。1組ずつ完成する度に周囲から拍手が起こった。児童は組み立てたPCを嬉しそうに持ち帰った。
「親子トライアル」で行った、キーボードの組み立ての速さ・正確さ、ペーパーテストの点数などで高得点を取った親子3組も表彰された。小松永門代表取締役社長は「部品集めなどを通して、PCを作る準備の大変さも知って欲しい。今日組み立てたPCが子供たちの生活を豊かにすることを願っている」と語る。保護者からも「普段経験できないことをプロから教わることができた」、「今通っているプログラミング教室でも今日の体験が生きて欲しい」などの感想が聞かれた。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2018年8月20日号掲載