文部科学省「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン(案)」(以下、ガイドライン案)では「学校が保有する機微情報に対するセキュリティ強化」「学校単位で機微情報を管理するリスクの低減」「機微情報漏えいの人的リスクの最小化」を求めている。国内市場トップシェアのWebフィルタリングソフトを提供しているアルプスシステムインテグレーション(ALSI)では、本ガイドライン案に沿った情報漏えい対策を学校向けに提案・導入している。
情報漏えい対策シリーズ「InterSafeILP」は、PCやタブレット、プリンターなどのデバイス管理・制御、ファイル持ち出し等における申請・承認機能、セキュリティUSBメモリ作成機能、ファイルの自動暗号化機能を1つのモジュールで提供。さらに部分的な導入もできる。
同社セキュリティ営業部・グループリーダーの濵田龍哉氏は「ガイドライン案で示されたセキュリティ対策は、ILPで網羅できる。複数の機能をサーバで一元管理できれば、利便性も高まる」と語る。
中でも他社製品と大きく異なる特徴を持つのが、ファイル自動暗号化ソフト「InterSafeIRM」だ。あらゆるファイルを保存時に自動的に暗号化。ファイルごとのパスワードは不要で、許可された人のみが閲覧できる。暗号化されたファイルにはカギマークがアイコン上に表示され、拡張子はそのままでアイコン自体は変わらないため、通常と同様の操作でありながら安全が守られる。濵田氏は「こういう場合はこうする、など操作に手順や判断が必要になるほど利便性が損なわれ、人的ミスも起こりやすくなる。自動暗号化により、セキュリティ対策にかかる教職員の業務負担を軽減できる」と話す。
暗号化されたファイルは、そのままの状態でウイルススキャン・駆除・隔離ができる。本機能は業界初(平成29年8月現在)。さらに、ファイルを保存しただけで自動的にセキュリティフォルダにバックアップファイルを保存。万が一ランサムウェアに感染した場合もファイルを即座に復元でき、校務に支障が出ない。
自動暗号化できるファイルは、WindowsOS上の各種アプリケーション。管理画面から暗号化したいアプリケーションの追加もできる。
「InterSafe SecureDevice Ultimate」は、汎用USBメモリを使用目的やポリシーに応じたセキュリティUSBメモリに変換できるものだ。
承認されたファイルのみを持ち出しできる仕組みも提供。誰がどのファイルを持ち出したのかが記録され、さらに原本も保存される。万が一の事態が起こった際にも、流出した情報の内容を確認し、迅速かつ適切に対応できる。アカデミックライセンスも提供。
多彩なセキュリティ製品を提供していることから教育委員会や学校への導入も多い。金沢市教育委員会は「InterSafe SecureDevice Ultimate」を導入。日出中学校・高等学校は外部デバイスを制御・管理できる「InterSafe DeviceControl」及び「InterSafe SecureDevice Ultimate」を導入済。「利用者にとって扱いが難しい製品は投資価値が低い。意識せずにセキュリティ対策が可能な製品を提案していく」と語った。
▼詳細=www.alsi.co.jp/
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2017年9月4日号掲載