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学校施設

財団方式による安全・安心でおいしい給食の提供~武蔵野市給食・食育振興財団・事務局長 大杉洋氏

2025年3月17日
第3回学校給食(施設管理)向上セミナー

教員や保護者参加による選定委員会

地産地消を推進し、食材の良さを活かした給食の提供を心がけている(一財)武蔵野市給食・食育振興財団・事務局長の大杉洋氏は、「財団方式による安全・安心でおいしい給食の提供」をテーマに語った。

武蔵野市給食・食育振興財団 事務局長 大杉洋氏

武蔵野市には公立小12・中学6、計18校があり約8500人の児童生徒に6つの調理施設で学校給食を提供。20年前、武蔵野市の中学校は牛乳給食のみだったが2010年から全中学校での給食の提供が実現し、栄養士や調理員など多くの職員を雇用する必要に迫られたことが財団設立の経緯。同時に「武蔵野市学校給食の献立作成及び給食調理の指針」を策定し、こだわりの学校給食が公文書化された。

食材選定については、流通経路が確認しやすい国産品を中心に使用することが基本。有機JASや特別栽培農産物などの認証を受けたものか、非認証であっても非農薬や減農薬のもの。また、生産地への視察などを定期的に実施し、栄養士が食材の安全性や生産者の安全に対する考え方などを確認している。

米は農家と直接のつながりを持ち、有機栽培、無農薬栽培、特別栽培されたものを優先購入。肉や魚などは、教員や保護者が参加する食品選定委員会を毎月開催し、参加者の意見を参考に生産地や加工地などを確認して購入食材を決定する。

子供たちが郷土に関心を持つ機会につなげるため市内産の野菜・果物を優先して使用。生産者と栄養士や調理員との情報交換会も定期的に行い、献立作成に反映させている。2009年には地元JA内に学校給食部会を設立、取りまとめて市内産野菜を学校給食に提供。市内産野菜の使用率は2023年度で24.4%を達成している。

市内産野菜の使用状況は、6月末から7月初旬にとうもろこしや枝豆を全施設で使用。夏野菜カレーの日には、じゃがいもやにんじんなど市内産野菜を使用。毎年11月の「食育フェスタ」では市内産野菜を用いた、人気の献立で提供している。

献立作成の指針は、和食文化を伝えるため週5日のうち米飯3回、パンと麺を各1回の提供。かつお節や昆布だしで丁寧に出汁をとることで塩分の摂取量も抑えている。

「自分の子供だったら何を食べさせたいか問いかけながら食品を選定し、献立などを決定。生産者や教員、保護者、子供たちなど顔の見える関係を大切にしている。今後も、まちの自然・文化・歴史を活かした献立を提供したい」と語った。

第3回学校給食(施設管理)向上セミナー

 

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2025年3月17日号掲載

 

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