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「視力1.0未満」高校でやや減少、小学校4割・中学校6割でほぼ横ばい~2023年度 学校保健統計調査

2025年2月17日

先ごろ文部科学省が公表した2023年度学校保健統計調査(確定値)によると、裸眼視力1.0未満の児童生徒の割合は小学校で4割近く、中学校では6割、高等学校では7割近くにのぼったが、小中学校はほぼ横ばい、高等学校では前年より減少した。一方でむし歯(う歯)は小学校・高等学校で4割以下、幼稚園・中学校では3割以下で減少傾向が続いている。


調査は全国の国立、公立、私立の幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校、高等学校の満5歳から17歳までの幼児、児童・生徒を対象に抽出し、発育(身長、体重)と健康状態(疾病・異常の有無)を明らかにすることを目的に、1948年度より毎年実施。2023年4月1日から1年の間に行われたもの。

学校種別の主な疾病・異常等の状況は上の表の通り。裸眼視力1.0未満の者の割合は、幼稚園で22.92%、小学校は37.79%、中学校60.93%、高等学校で67.80%。幼稚園ですでに2割をこえているが、学年が上がると共に増え続けている。2021年度に中学校は60.66%で初めて60%台を越え、高等学校は70.81%で70%台を越えたが、今回は中学はほぼ横ばい、高校は前回より3.76ポイント減少した。

過去との比較では、小・中学校は1979年、高等学校は1985年がそれぞれ最少で、小学校17.91%、中学校35.19%、高等学校51.56%だった。現在、小学校はその2倍以上、中学校も2倍近くに増えている。

裸眼視力1.0未満の8~9割が近視と言われる。遺伝要因と環境要因が関係するが、近年の増加傾向の背景は環境要因の影響が大きいと考えられている。

文科省は児童生徒の近視増加傾向をふまえ、2021年度から実態調査を実施。「短い休み時間でも、出られるときはいつも外に出る」場合、「ほとんど外に出ない」場合を比べ「外に出る」方が、また学校の授業や休み時間以外で屋外にいる時間(登下校の時間は除く)が「90分以上120分未満」の場合、「30分未満」の場合よりも視力低下の割合が少ないことがわかった。

同省は生活習慣やICT機器の活用に当たっての配慮事項など、啓発資料等を作成するなどの対策を行っている。

■むし歯はピーク時の4分のに

むし歯(う歯)は幼稚園22.55%(前年24.93%)、小学校34.81(37.02%)、中学校27.95%(28.24%)、高等学校36.38%(38.30%)で、全ての学校種で前年を下回った。

むし歯の減少は近年で特に顕著で、高等学校は2019年では43.68%だったところ、4年間で7.3ポイントも減少。中学校も6ポイント以上減少した。

むし歯のピークは、いずれの校種も9割に達していた1970年代だった。幼稚園の最多は1970年で95.40%、小・中学校は1979年で小学校94.76%、中学校94.52%、高等学校は1980年で95.90%だった。

アトピー性皮膚炎、ぜん息は共に、小学校が3.14%、2.85%で最も割合が高く、学年が上がるにつれて減少する傾向がみられた。

耳疾患、鼻・副鼻腔疾患はいずれも近年でほぼ同じ傾向が続いている。

 

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2025年2月17日号掲載

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