東京消防庁の集計によると2018年から22年までの5年間に、同管内で指切断等の事故で救急搬送された人は1125人。そのうち12歳未満の子供は46人にのぼり、事故原因の3分の1に及ぶ15人が「手動ドアなどの開口部」での切断事故で、事故原因として最多だった。
このため同庁はホームページ等で「ドアを閉める際には、特に蝶番(ちょうつがい)側に手指が差し込まれていないかよく確認しましょう」、「指挟み防止グッズなどを活用して子供を事故から守りましょう」と呼び掛けている。
また、東京都住宅政策本部が作成・配布している「子育てに配慮した住宅のガイドライン」では、建築物を整備する時の配慮事項として「建具の安全性や使いやすさに配慮することが大切」とし、「開き戸」には子供の指挟みの防止対策を具体的に記述。防止部品設置を例示。子供の場合は、事故の発生場所は半数以上の52.2%が「自宅」であることから、保護者の安全への意識と対策が重要となる。また次に多かった発生場所が「保育園・幼稚園」(13.0%)だったことからは、施設運営上の安全管理・安全対策の徹底が求められていると言える。
セイキ販売㈱の室内ドア用指挟み防止スクリーン「指はさまんぞう」は、蝶番のあるドア吊元の間隙をカバーして指挟み事故を防ぐ、後付け可能な学校設備品。ドアの開閉に合わせてスクリーンが伸び縮みし、ドアの隙間をカバーする。
製品本体は耐久性に優れるアルミ製、スクリーンは汚れにくく耐久性に優れるポリエステル製。ドアの内側に取り付ける「可動タイプ」と外側に固定する「固定タイプ」の2つ1組がセット。両面テープと釘による施工で既存のドアに簡単に取付けられ、その日から使用できる。
指挟み事故は、他の人が開け閉めしたドアに挟まれる事が多い。事故の予防に万全を期すことが求められる。
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教育家庭新聞2025年1月1日号掲載