「かつお」「こんぶ」「おこめ」などに子供たちが触れ、体験することで、「和食」への興味関心を高める食育体験イベント「子ども和食セッション」が7月28日、東京・渋谷区の服部栄養専門学校を会場に開催された。会場には170人余が訪れ、終日さまざまな食の体験を楽しむ姿が見られた。
この催しは(一社)和食文化国民会議が、㈻服部学園との共催で実施するもので、今年で3回目。‘見て・触って・食べて・楽しく学べる’がテーマ。企業や団体が出展する教室やブースで子供たちが保護者と共に「和食っていいね」を体験する内容で、夏休みの自由研究にも活用できる。今年は84組172人が参加。服部学園の調理実習室等に、6教室、6ブースが設けられたほか、講義等が行われた。
授業形式で講義を受け、体験活動を行う予約制の教室は、「かお」(にんべん)、「こんぶ」(日本昆布協会)、「うまみ」(味の素※)、「さかな」(大日本水産会)、「おこめ」(プレナス)、「しお」(伯方塩業)の6教室が設けられた。また終日いつでも体験できるブースは「おちゃ」(伊藤園※)、「おみそ」(マルコメ)、「はし」(三信化工・いただきます.info・はしわたし研究所)、「さとう」(日新製糖※)、「まめ」(フジッコ)、「あぶら」(J-オイルミルズ※)の6ブース(カッコ内は担当社・団体、※印は初参加)。
昆布だしとかつおだしを順番に口にすることで、感じるうま味の変化を知る(「うまみ」ブース)など、いずれの教室・ブースも、食材に触れたり、食べ比べや実験など、楽んで学べる内容となっており、1日かけて全ブースを回る姿も多く見られた。
また別館ANNEXEAでは、服部学園理事長・校長の服部幸應氏による講義「親子で楽しく料理を作ろう」、同校日本料理主席教授の西澤辰男氏による講習「簡単なだしの取り方・レシピ」も実施。
服部氏は講義で、『沈黙の春』の著者であるレイチェル・カーソンの取組から、自然環境と食のつながりをわかりやすく紹介。子供たちに向けて「ぜひお家の料理の手伝いをして下さい」と語りかけた。
料理研究家・後藤加寿子氏のミニトークショーでは「第1回ご当地おむす美大賞」(主催:農林水産協会)で大賞を受賞した永岡皐さん(小学校3年生)が登壇し、後藤氏と受賞作品の「ふくしまリンゴおむす美」にまつわるエピソードを語った。
教育家庭新聞 夏休み特別号2024年8月12日号掲載