学校における安全点検要領について検討してきた文部科学省の有識者会議は2月末の会議で「学校における安全点検要領」(骨子案、以下「要領」)を了承した。中心となる「安全点検表」は教職員の負担軽減のためデジタル化に対応したもので文科省Webページ上に公開される他、セミナー開催等で周知を図る。
■安全点検をより実効性のあるものに
「学校における安全点検要領」は学校安全の推進に関する有識者会議(座長=渡邉正樹・東京学芸大学名誉教授)が、2月27日の第4回会議で討議、了承したもの。学校施設の老朽化が進む一方、日常の安全点検で防げた事故等の発生を背景に、施設・設備の定期及び日常の安全点検等に関する「標準的な手法」と「専門的な知見」を取り入れた外部人材等の活用で、より実効性のある内容にすることがねらい。「要領」と合わせて児童生徒への安全教育が重要であることを強調する。
■ダウンロードして学校の実状に合わせて修正が可能
「安全点検表」は文科省Webページに掲載される予定。ダウンロードして編集可能な「安全点検表の様式サンプル」が掲載されるので、学校の実情に合わせ適宜修正して活用することを推奨している。学期・月ごとの点検結果を蓄積・記録できるサンプル1、劣化状況を具体的に把握できるサンプル2がある。さらにサンプルには「安全点検の方法の解説」の動画をリンク。点検の視点や点検方法が1〜2分程度の映像で具体的に解説されているため、初めての場所でも理解しやすくなっている。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2024年3月18日号掲載