日本人は1人当たり年間約42キロの食品ロスを発生、1日では約114グラム・茶碗で軽く1杯分に相当する……先ごろ農林水産省が公表した2021年度推計値では、全体の食品ロス量は前年比1万トン増で523万トンだった。このうち食品関連事業者から発生する事業系食品ロス量は前年比4万トン増えて279万トン、家庭からの家庭系食品ロス量は3万トン減って244万トンだった。
半数以上を事業系食品ロス量が占めるが、業種別にみると「食品製造業」が125万トン(45%)で最も多く、次いで「外食産業」が80万トン(29%)、「食品小売業」が62万トン(22%)、「食品卸売業」13万トン(5%)という順だった。
過去10年間で最も多かった2015年の全体量は646万トンで、2021年度は約80%に減少した。2015年度の事業系食品ロス量は357万トンで78%、家庭系食品ロス量は84%に減少。
「食品ロス」とは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品をいう。事業系食品ロス量は、農水省が食品リサイクル法に基づき行っている定期報告・統計調査の結果から食品産業全体の食品廃棄物の年間発生量を算出した数値に、定期報告者アンケートから得た可食部分(食品ロス)の割合を乗じて推計。家庭系食品ロス量は環境省が市区町村に行っているアンケート調査から試算した数値から食品ロス量の平均率を算出し、食品廃棄物量に乗じて算出している。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2023年7月17日号掲載